国文化審議会は、15日開かれた同審議会文化財分科会の審議、議決をへて三条市水道局大崎浄水場の建造物12件を国登録有形文化財に登録するよう高木義明文部科学大臣に答申した。
通称「水道山」の下に広がる、ろ過池を備えた浄水場の事務室棟や旧番宅、浄水関連の建造物など10件と、同浄水場から旧国道289号をはさんで五十嵐川の土手下にある取水場のポンプ場と門の2件の12件が国登録有形文化財となることが決まった。
いずれも昭和8年(1933)の建築で、三条市はことし2月に登録を申請した。三条市内では一昨年に初めて歴史民俗産業資料館(旧武徳殿)が国登録有形文化財に登録されている。
また、県内では水道関連施設で長岡市の水道タンク、新潟市・亀田町上水道高架水槽に続いての登録。ただ、いずれも1件での登録だが、建造物単位での登録のため、今回は敷地にある昭和8年建築の建造物のほとんど、12件が一挙に登録されることになった。
登録は1カ月ていどあとになると思われる官報告示で正式決定となる。登録施設12件の名称、構造と形式と大きさは次の通り。最初の2件は取水ポンプ場の施設。
名称(「三条市水道局 大崎浄水場」に続く) |
構造及び形式並びに大きさ |
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取水ポンプ場 ポンプ室 | 木造平屋建、鉄板葺、建築面積132m2 |
取水ポンプ場 門 | コンクリート造、延長7.9m |
事務室棟 | 木造平屋建、瓦葺、建築面積50m2 |
旧番宅 | 木造平屋建、瓦葺、建築面積122m2 |
1号・2号及び3号 緩速ろ過池 |
コンクリート造一部鉄筋コンクリート造、面積1,860m2 |
洗砂場 | 鉄骨造平屋建、鉄板葺、建築面積19m2 |
着水井(送水井) | コンクリート造、面積10m2 |
調整池 | 鉄筋コンクリート造、面積132m2 |
送水ポンプ室 | 鉄筋コンクリート造平屋一部地下1階建、建築面積199m2 |
配水池 | 鉄筋コンクリート造、面積1,344m2、機械室付 |
量水器室 | 鉄筋コンクリート造平屋建、建築面積3.9m2 |
門 | 石造及びコンクリート造、延長13m |