アウトドアブランドのスノーピーク(山井太社長・本社三条市中野原)は、電動立ち乗り二輪車「セグウェイ」5台を導入した。県内では初めての本格導入で、早ければ24日にも本社キャンプサイトをコースにセグウェイの搭乗を楽しめるセグウェイ・ツアーをスタートする。
導入したのは、オフロードモデルの「x2」で価格は約100万円。同社でデモンストレーションがあったのがきっかけで導入した。
セグウェイは米国製。すでに発売から10年になるが、日本では公道での走行が認められていないこともあり、普及はこれからだが、ショッピングセンターなど大型施設で着実に導入が進んでいる。
見た目は極めてシンプルだ。ふたつのタイヤの間に足を乗せるプレートがあり、そこから上にハンドルが伸びる。アクセルもブレーキもなく、体重移動で速度を調節して走行する。倒れやすそうに見えるが、ジャイロや加速度センサーを内蔵しているので自立性能が高く、セグウェイが小刻みにタイヤを動かして倒れないようにサポートしてくれる。
同社では、フィールドインストラクターの上原陽一さんをはじめ、8人がセグウェイ・インストラクターの資格を取得した。ほかに同じような乗り物はないので、最初は緊張するが、初めての人でも30分も指導を受ければ、ひと通り走行を覚えることができる。
滑らかな舗装路を走行しているときはまだしも、キャンプ場のオフロードに入ると、その走行性能に驚く。砂利や芝のでこぼこがあってもセグウェイ自身がバランスを取ってくれているのがわかる。
緑が広がるキャンプサイトをセグウェイで縦横無尽に駆け抜ける姿を想像しただけでわくわくするが、体感は想像を超える。歩いてのぼるのがきつそうに見える斜面でも、ぐんぐん登る。音もなく、風を切って走る感覚は、これまでの乗り物とは異次元。生き物のようでも、魔法のカーペットのようでもあり、機械なのにコミュニケーションしているような感覚すら覚える。
本格運用に先だって16日から3日間、同社で舗装路だけを使った無料の試乗会を開いた。30歳代を中心に合わせて約100人が参加した。口コミで評判が広がったらしく、「日を追うごとに増えて、最終日は45人も参加していただきました」と上原さん。評判は上々で、「意外と喜ばれるのは女性で、最初は取っつきにくい分、乗れるようになると楽しいようです」と言う。
そして同社が企画するセグウェイ・ツアーは、セグウェイで同社のキャンプサイトを走行する約90分のツアー。2回目以降の搭乗なら最初のレッスンは必要なく、いつも同じコースばかりではつまらないので、3コースほど設定したい考えだ。
搭乗は16歳以上で体重が45kg以上118kg未満の制限がある。料金は1回5,000円ていどを予定しており、早ければ24日からウェブ上で利用予約を申し込んで利用できるようになる。