三条市災害ボランティアセンターが週明けの1日、活動を開始。さっそくボランティア作業やボランティアを必要とする市民への周知などを行った。
三条市災害ボランティアセンターは三条市社会福祉協議会が設置し、市社協事務局もある三条市総合福祉センターに三条本部、下田体育館に下田本部の2つの本部を展開した。
いずれも午前8時半から午後4時までボランティアを受け付け、ボランティアの活動は午前9時から午後3時まで。三条本部には午後2時までに3、40歳代の男性を中心に15人のボランティアの登録があった。
午後2時までに興野で床下浸水した家での活動を終わり、その後、浸水被害の大野畑に3人、西大崎に6人を派遣した。復旧の手伝いのニーズは9件ほどあったが、知人に頼むなどして必要なくなったところも多かった。
西大崎での活動は、渡瀬橋に近い五十嵐川の右岸堤防下にある和田正江さん(69)の家。7年前の7・13水害でも水が出たが、そのときは水が玄関に届かなかったが、今回は玄関ドアのガラス越しに玄関を越す高さなのがわかった。玄関を開けたら水が入ってくるため、外に出ようにも出られなかった。
水が引くと、通気口から床下に水が入ったことがわかった。そのままにしていてはカビの元になるため、親せきに床板をはぐってもらったが、台所には冷蔵庫くらいある床下倉庫が備え付けてあり、それを引き上げるには食器棚や本棚も動かさなければならないため、ボランティアを頼んだ。
ボランティアは専門家ではないため、床板をはぐのはあきらめたが、予定通り床下倉庫の取り出しに成功。和田さんは「初めてなのでお礼に何をして差し上げればいいのか」と何度も頭を下げてていた。
下田本部は18人のボランティア登録があった。県外の被災地支援も当たり前に行っている地元のスノーピーク=中野原=は、山井太社長と社員、大学生も含む6人で参加した。
ニーズは4件。今も固定電話が不通な地域もあってボランティアセンター開設を知らない人も多いため、復旧作業の手伝いをこなしながら4人ずつチームになって開設を知らせるちらしの配布やニーズの聞き取り調査も行った。
荒沢から長岡市栃尾に入る直前の小長沢に住む老夫婦は、家の前の小川があふれて前庭に数十センチの厚さで泥がたまった。そのおかげで物置のシャッターも開かなくなったため、ボランティアセンターに泥出しを頼んだ。
この日は1時間ほどの作業だったのですべて泥を撤去することはできず、翌2日もボランティアが来ることに。「今までこんなことはなかった」と老夫婦は猛烈な雨に驚いた。家の裏の斜面が一部崩れ、もう少しで家を押すところだった。
しかし、「気が安まらねーから」と避難はせず、三条地区に住む子ども夫婦に集落を出るよう勧められていた。
三条本部でボランティアに参加したい人は電話「0256-33-6550」へ、復旧作業の手伝いの依頼は「0256-33-6551」へ、下田本部でボランティアに参加したい人は「0256-46-3003」、復旧作業の手伝いの依頼は「0256-46-3061」へ。