床上浸水の「いい湯らてい」は営業再開の見通しが立たないものの再開に向けて社員一丸となって復旧作業に取り組む (2011.8.2)

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三条市南五百川、八木ヶ鼻温泉「いい湯らてい」(代表取締役・国定勇人三条市長)は、今回の記録的豪雨ですぐそばを流れる五十嵐川があふれて床上浸水したため、休館して復旧作業を進めているが、営業再開の見通しが立たないのが現状だ。

「いい湯らてい」玄関に営業中止を知らせる張り紙
「いい湯らてい」玄関に営業中止を知らせる張り紙

7年前の7・13水害でも地下に水が入ったことがあったが、今回はわけが違った。建物の周囲が水に囲まれ、外側からは五十嵐川の中に立つ水上の館のように風景は一変した。

水害発生当時、同館の利用者は64人。従業員とともに同館にとどまることを余義なくされ、その後、かもしか病院、さらに森町小学校に避難して一夜を過ごした。

リクライニングルームや仮眠室がある地下部分は完全に水没し、大量の泥が流れ込んだ。1階部分も床から10センチから15センチの水につかった。

地下の床は泥だらけに
地下の床は泥だらけに

リクライニングルームには、テレビ付のリクライニングシート30台を導入してリニューアルしたばかりだったが、リクライニングシートは1階に上げたので無事で、ぬれた部分だけすぐに掃除した。

しかし、1階は休憩室の畳がだめになり、レストラン、厨房、事務室、それに機械室やパソコンまで水につかった。営業再開には月単位の時間がかかりそうで、まったくめどが立たない。

1日は終日、従業員とともに復旧作業にあたった斉藤詳子支配人は、「きょうはみんなが一生懸命、頑張ってくれ、お取り引きの方も災害見舞いに来ていただき、ありがたく思いました」と感謝するばかり。「何をどうしていいかわからないような状態ですが、みんなで力を出していこうと思っています」と営業再開に向けた決意に揺るぎはない。

30日午前5時39分、最も水位が上がったころの「いい湯らてい」を八木ヶ鼻橋から
30日午前5時39分、最も水位が上がったころの「いい湯らてい」を八木ヶ鼻橋から
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