信濃川の左岸河川敷に設置されている三条・燕総合グラウンド=三条市上須頃=は、野球場や陸上競技場が完全に水没。あとには大量の土砂や流木などがたまり、復旧には1カ月はかかる見通しだ。
今回の記録的豪雨で信濃川は、堤防を超す直前まで水位が上がった。堤防から川側の河川敷は農地にも利用されているが、軒並み水没して積もった土砂の処理が問題になっている。総合グラウンドも例外ではない。
河川敷を利用して野球場4面、陸上競技場とそのフィールド部分にサッカーコート1面、テニスコート9面を備え、日常的に地元中学校の部活動に利用されている。それらが水没し、役員控室なども屋根のてっぺんまで完全に水没した。
積もった土砂は薄いところでは2、3センチだが、厚いところでは20センチくらい。大したことがなさそうに思えるかもしれないが、総合グラウンドの広大な面積からすると想像もできないほど膨大な量になる。
4日は野球部など三条市の第二中と第三中、燕市の小池中の生徒が土砂の片付けのボランティアに訪れ、5日も燕中の生徒がボランティアに。翌6日は地元の野球や陸上の団体がボランティアに参加する予定だ。
総合グラウンド事務所の職員の話では、五十嵐川との合流点の上流側に位置しているにもかかわらず、五十嵐川の水が逆流し、流木などを総合グラウンドに残していったと言う。動物のふんも大量にたまっている部分があり、異臭が鼻をつく。
畜産用と思われる長さ1メートルほどあるステンレスの管が10本以上も見つかった。ことし新設したばかりのサッカーのゴールは、流されてポストが曲がって使用不能となり、買い替えには50万円くらいかかると言う。
5日は総合グラウンドに飲料水の自動販売機を設置していたが業者が、自販機が水没してだめになったので新しい自販機に交換。事務所職員は重機でごみに片付けなど、ため息をつきながら気が遠くなるような作業を続けていた。