三条市が進める第一中学校区の小中一体校を問題視する「小中一体校の問題を考える会」(外山晴一会長)は11日、同学区7,001世帯を対象に「第一中学校区の学校建設をすすめるためのアンケート」として住民へのアンケート調査を7月下旬に実施し、8月10日までに返信する方法で届いた回答995通の集計結果をまとめた。
アンケートの内容は、大きく3項目の設問に分かれ、現在建設に向けて進められている同学区の学校建設の方法などについて聞いた「第一中学校区の学校建設にあたって、あなたはどう思いますか?」の設問では、5つの答えから選んでチェックをつけてもらった。
回答は、市が進める(1)「三高跡地に第一中学校区小中一体校(条南、南、四日町小と第一中を一緒にして1500人規模の統合校とする)を建設する」と、条南小学校区住民からの提案の(2)「三高跡地に一中と四日町小学校を分離して建設する 条南小学校は一中跡地に建設、南小学校は現地に改修する」。さらに(3)「まだ使える南小学校は現地でそのまま生かし、他も現地に新しい校舎を建設する」(4)「分からない」、(5)「その他(ご意見をお書きください)」の5つ。
集計の結果、(1)172件、(2)357件、(3)228件、(4)67件、(5)89件、無回答20件。ほかに複数回答で1と3が2件、2と3が64件だった。市が進める4つの小学校と1つの中学校を一緒にする(1)は17.2%だった。
このほかの設問では、災害が起きたときの心配について、通学について、地域とのつながりについて、校舎、設備についてなど。このほか、自由に意見を書いてもらう欄も設けており、かなりの数の回答用紙で意見の欄への書き込みがあった。
アンケートは、嵐南地域の第一中学校区の7,001世帯に配達地域指定郵便物で7月20日に用紙を発送。8月10日までの投函を呼びかけ、11日までに995通の回答が寄せられた。開封と集計は11日午前10時から三条市南四日町3、外山工業内の同事務局で、会員など17人が参加し、報道関係者の取材を含めて公開で行った。
外山会長はアンケート調査について、市が進めている3小学校と第一中を統合する一体校の建設には多くの人が反対という結果が表れているとし、教育委員会や市議を通じて市に訴えていくとし、話し合いの場を設定してほしいと希望した。
また、こういった意向調査では3%の回答でサンプリングの効果があると言われているなか、14%を超える回答については「皆さんの関心が高い」、「水害のなかでもこれだけの回収。この気持ちをなんとか市に伝えたい」。また、意見の書き込みが多いことに「みなさんの強い思いが伝わる」と話していた。詳しい集計結果は、今後、同会のホームページなどで公開する。
国定勇人市長は9日行った定例記者会見で、同会のアンケート結果を今後の政策に生かすつもりがあるかどうか問われたのに対し、「一定の意見をおもちの方がやられているアンケート」と公平性に疑問を示し、それゆえにアンケート結果に「左右されることもまったくありません。ですので評価をするつもりもありませんし、コメントするつもりもありません」と述べている。