先の記録的豪雨で信濃川に沈み大量の土砂やがれきが残った三条・燕総合グラウンドは、一日も早い利用再開を目指してボランティアの力を借りての作業を呼びかけ、13日は墓参りにもかかわらず同グラウンドの利用団体を中心に約800人が参加し、土ぼこりの舞うなかで汗だくで撤去作業を行った。
ボランティアは10日と13日の2日間を設定して募集し、初日10日は中学生や高校生を中心に約300人が参加した。
13日はほとんどの企業が盆休みに入り、さらに参加が増えた。社会人とスポーツ少年団の小学生と保護者を中心に、同グラウンドを利用するサッカー、野球、陸上、テニスなど地元の57団体と個人参加約70人の計約800人が参加した。
作業は午後からの暑さのピーク避けて午前8時から11時半までで行った。この日も気温は32.0度まで上がった。グラウンドは広大で野球場4コートをはじめ陸上、サッカー、テニスコートを備えるが、ほとんど日陰はなく、参加者は炎天下で汗びっしょりになって作業した。
グラウンドの上に積もり、ひび割れたようにかわいた土砂をスコップではがし、一輪車で運び出したり、漂着した枯れ草や流木を集めては、グラウンドのわきに集めたりした。
父と参加した小学生の兄弟は、陸上競技で同グラウンドを利用している。「暑いし大変だけど、また、練習がしたい」。スコップで土をはがす作業に集中し、帽子の下の髪はシャワーを浴びたように汗びっしょりだった。
グラウンドのそばを新幹線が風を切って大きな音をたてて通過する。帰省客や観光客で車内はすし詰めと思われるが、「墓参りの日に大勢して何のイベントやってんだろ?って思われてるんじゃない」と苦笑いする人もいた。
同グラウンドを管理する関係者によると、元通りまでは時間がかかり、作業もこの日で終わらない。水害直後に比べれば、通路を車が走れ、駐車場も確保できるようになった。もともとのグラウンド表面が見えるようになり、大きく前進した。「大勢の皆さんの協力のおかげです。なんとか、再開のめどがたちそう」と話していた。