三条署(富岡克隆署長)は12日、銀行窓口での対応で外国通貨の販売を偽装した詐欺被害を防いだ第四銀行三条北支店(唐橋浩輔支店長)=三条市嘉坪川1=と同支店職員2人に感謝状を贈った。
午後4時に唐橋支店長(48)、窓口担当の池ノ上沙都子さん(27)と池ノ上さんに指示をした渡辺由紀子支店長代理(40)の3人が三条署を訪れ、富岡署長が感謝状を読み上げて一人ひとりに手渡した。
8月4日に三条市内に住む80歳代の女性が同支店の窓口を訪れ、「アフガニスタンという国の通貨を購入するための代金130万円を振り込みたい」と、その内容などが書かれたカラーのパンフレットの入った封書を持参した。
同銀行では、以前にスーダンやアフガニスタンなどの外国通貨に関係した詐欺が県内でも予兆があったことから、各支店などに注意喚起を通達していた。そうした取り組みもあり、窓口で対応した池ノ上さんが不審に感じ、渡辺支店長代理に話した。
渡辺支店長が女性に話を聞き、「必ずもうかる」や「購入するつもりがないのに、何度も電話がかかってくる」というのは詐欺の可能性があると話し、家族に相談してからとその場の振り込みをとどまってもらった。
女性は、たびたび勧誘の電話がかかってきて、長い時には3時間も電話を切らせないこともあったと言い、振り込めば勧誘をやめてもらえるのではと思ったと話していたという。翌日、女性宅に確認したら、まだ電話がかかってくるということで、三条署に相談し、対応を警察に任せた。
ちなみにアフガニスタンの通貨「アフガニ」は、日本の金融機関での取り扱いはなく両替はできないという。
唐橋支店長は、「お客様に被害がなくて良かった」と話し、振り込んでしまえば終わり。銀行の窓口が最後の砦であることをあらためて感じたと言い、さらに警察との連携の大切さも話していた。
同支店では、昨年11月にも窓口での対応で振り込め詐欺被害を防ぎ、三条署から感謝状が贈られている。