燕市・分水商工会青年部(久須美哲朗部長・部員22人)は16日、地蔵堂本町付近を歩行者天国にして初めて「分水まちなか盆踊り」を開き、予想を上回る人出で盛り上がり、主催者からも来場者からも「来年も」と大好評だった。
地蔵堂本町付近の通りを通行止めにして盆踊り会場に。盆踊りのはやしを演奏するやぐらを組み、テント村を設営。さかたや、新生会、諏訪町兄貴会、同青年部、本町組、本町商店会、上諏訪共和会、神輿会の8つの企業や団体が焼きそばやたこ焼き、かき氷など飲食物の販売などを行った。
午後3時半にテント村で販売が始まった。当初は来場者の出足が鈍く、関係者を心配させたが、日が沈んで涼しくなるのを待っていたようで、盆踊りが始まる7時には近所の人たちでにぎわい、踊りの輪は多いときでざっと百人にのぼった。8時ころにはテント村で売り切れも出始め、予想以上だった。
1間四方の小さなやぐらの上で、地元の地蔵堂おけさ保存会が太鼓に笛、すり鉦(がね)のはやしで地唄を生演奏。やぐらから四方にちょうちんが連なって下がり、素朴でこぢんまりした村祭りのような雰囲気で、昭和のテーマパークのようにも見え、郷愁にあふれていた。
顔見知りが多いので、気取る必要はない。祭りばやしを聞きつけて家を出てきてそのままの格好で踊る人もいれば、踊り浴衣で気合いの入ったグループ、おいらんやトキの仮装で踊る人も。終了時刻になっても、まだ踊り足りないという人もあり、「あした、また足がやめる(いたくなる)」と笑っていた。
東日本大震災の影響で春の分水おいらん道中、続いて市内3地区合同の花火大会も中止になった燕市分水地区を少しでも盛り上げようと初めて開いたものだが、あちこちから当たり前のように「来年は…」との声が聞こえ、毎年恒例の盆踊りになるのは間違いなさそうだ。