三条市・市道大浦山手線の通称「道心坂」は、7月の豪雨災害で道路の一部が崩落し、半月以上たってもなお通行止めが続いているが、9月の利用開始を目標に17日、仮設道路設置の応急仮工事が始まった。
道路が崩落したのは、五十嵐川左岸、月岡地内の道心坂埋立地脇を通る市道の下大浦地内の下田下水処理センターそば。7月29日からの豪雨で2車線の道路の川側の車線が約100メートルにわたって平均で深さ10m崩れ、道路1車線分がなくなった。また、その月岡側では土砂崩れが発生して道路が土砂で覆われた。
もともと道路から川を見下ろすと足がすくむほど切り立った山の斜面に這うように走る道路。山側を削って2車線の仮設道路をつくる。私有地を借りての工事で、盆休み前に地権者との相談を終えて調査や測量を行い、休み明けの17日に本格的な工事に着手した。
この道路は、五十嵐川をまたぐ清流大橋と並んで下田地域と三条地域を結ぶ2本のうちの大切な1本。豪雨以後、通行止めが続き、通勤時間帯には残る1本の清流大橋付近や大崎地区と嵐南地区を結ぶ渡瀬橋付近などでは渋滞が続いている。
市の土木課では、仮設道路の完成は「できるだけ早くしたい」と話しており、今後の天候などにもよるが利用開始の目標は9月の初旬。また、崩れた道路の本格復旧は、来年になると思われるが、まだ何も決まっていない。