政府は19日午前の閣議で、2011年7月新潟・福島豪雨などの豪雨被害の復旧にかかる費用を支援する激甚災害に指定することを決めた。これにより復旧事業に対する国の補助率が1割ほど上積みされることが決まった。
激甚災害の指定により、公共土木施設、社会福祉施設、公立学校施設等の災害復旧事業は国庫補助率を過去5年間の実績69%から82%に、同じく農地、農道や水路などの農業用施設と林道の災害復旧事業は83%から92%にかさ上げされる。
さらに、公立社会教育施設の公民館や体育館の災害復旧事業費は3分の2を補助し、市町村が行う感染症予防事業費は都道府県が全額を負担し、国がその3分に2を負担することになった。
激甚災害には本激や局激などの指定基準があり、本激にはAとBの基準がある。公共土木施設などの災害復旧事業については、全国の復旧事業費の査定見込額は741億円で、本激B基準の601億円を超えた。新潟県の復旧事業費の査定見込額は555億円で、本激B基準の531億円(同県の標準税収入2,125億円の25%)を超えた。
農地等の災害復旧事業費は全国の復旧事業費の査定見込額が114億円で、本激B基準の44億円を大きく超えた。新潟県の査定見込額は91.2億円で、本激B基準の40.3億円(同県の農業所得推定額1,008億円の4%)とある都道府県内の復旧事業費の査定見込額が10億円以上とする基準も超えた。