燕三条青年会議所(落合孝夫理事長)主催「寺子屋つばさ100km徒歩の旅」が20日、ゴールした。三条市、燕市、弥彦村から参加した4年生以上の小学生69人はひとりもリタイアすることなく全員が三条市下田地区から弥彦まで100キロを完歩して感動のゴールを迎えた。
全国でJCが主体となった同様の事業が行われており、この夏は全国19カ所で実施。燕三条JCでは16日に下田地区のスノーピークをスタートし、4泊5日の日程で三条、燕、弥彦と毎日20キロ前後、通算100キロを歩いた。
最終日の20日は弥彦山登山。ことしは7月の豪雨でスタート地点からコースも変更したが、弥彦山登山も斜面の崩落などが心配されたため、弥彦山ロープウェイで一気に9合目まで上がって山頂を目指した。
ところがその途中でゲリラ豪雨に見舞われて通路の階段がたちまち川のようになり、ずぶぬれになって慌てて引き返した。これで沈んだ気持ちをJCスタッフやボランティアの学生19人が引き締め直してゴールへ向かった。
弥彦山からゴールへは引き返す形で、弥彦村役場そばの大鳥居をもう一度くぐり、隊列をつくり直して役場隣りへゴール。グループごとに整列し、「皆さんのおかげで100キロ完歩することができました」、「ひとりも欠けることなく完歩くできました」とあいさつし、「100キロ完歩のい〜っぽ!」、「最後のい〜っぽ!」でみんな一緒にジャンプしてゴールテープを切った。
ほとんどの保護者と子どもにとって4泊5日を離れて暮らすのは初めて。親離れであり子離れであり、春先から準備してきたJCスタッフと研修を重ねた学生ボランティアと参加したすべての人たちにとって、まさに大きなゴールとなる最後の一歩だった。
横断幕を掲げて子どもを迎える保護者もあり、真っ黒に日焼けした4日ぶりに見るわが子がちょっぴりたくましくなったようにも見え、カメラのレンズを向けた。ゴールするとほとんどの人が目を赤くし、中には大泣きする子どもや子どもに以上に涙が出て照れくさそうな親。ただ、ただ、言葉もなくぎゅっと抱き合う親子もいた。
しかし間もなくいつも通りのペースを取り戻し、子どもたちは徒歩の旅で仲良くなった友だちと別れを前に記念写真を撮り、「もっとぼろぼろになって帰ってくるかと思ったのに」とお母さんも「泣いたカラスが」だった。