25日まで兵庫県で開かれた全国中学校体育大会の剣道大会女子団体戦で2連続4回目の優勝を飾った燕市立燕中学校(五井勇二校長)女子剣道部は26日夜、同校に帰着し、選手や部員の保護者ら100人余りが出迎えて選手らの偉業を祝福し、ねぎらった。
選手らはバスで午後10時過ぎに同校へ到着。鈴木力市長や藤沢健一教育長も体育館の入り口に立って出迎え、選手らは優勝旗やトロフィーを手に5人のメンバーは首からメダルを下げてステージに並んで座った。
鈴木市長は前年度優勝の相当なプレッシャーをはねのけての優勝を「見事だと思います」、「すばらしい、感動です」とほめ、前々日に県立武道館の燕市への誘致を泉田裕彦知事に陳情したことにふれ、今回の活躍が「誘致を現実のものとして期待させてくれるようなそんなうれしいニュース」と喜んだ。
藤沢教育長は「去年のこの日からきょうのこのときを信じてました」と「これでまた次のステージへチャンレジできるんだと思います」と期待した。
会場へ応援に出向いた五井勇二校長は、楽な試合はひとつもなかったと振り返り、勝ち抜くことができたのは「日ごろの練習、そしてその練習のなかから培った親和、そのたまもの」。「学校と郷土を誇りに思う、そういう生徒に育てたい、その思いに皆さんは大いに貢献」し、おめでとうの言葉とともに「本当にありがとうございました。ご苦労さまでした」と選手をねぎらった。
顧問の堀田正秀教諭は、勝敗が紙一重の試合ばかりで、「全国優勝まで届くかどうかなという状況」だったが、選手の力を感じることができ、無限の可能性をあらためて実感した。燕中学の力がこのような結果につながったとし、「この結果に満足することなく、初心を忘れず、謙虚に、誠実に来年度もまた頑張ってまいりたい」と述べ、さまざまな支援に感謝した。
主将で中堅の3年小川萌々香さんが試合結果を報告。チーム5人のうち自分以外は2年生の「若いチームで、まだまだ力がありません」。しかし、全国優勝は「チームで勝ち取った優勝」で、「どんなに厳しい戦いでも最後まで夢を忘れずに自分を信じ、仲間を信じ、先生方を信じてやっていけば夢がかなうということがわかりました」と言い、さらに「新チームはこれから4人のメンバーとなります。もう一度、挑戦者として3連覇を目指して頑張ってほしい」と次代に新たな夢を託した。
先峰の2年生河島香菜子さんは「もう一度、頂点に立てるように頑張りたい」、次鋒の2年生近藤瑞紀さんは「優勝を目標にして頑張っていこうと思います」、副将の2年生長谷川莉子さんは「優勝旗を持ってこれるよう頑張っていきたい」、大将の2年生村山ひなこさんは「先輩たちが持って来た優勝旗をまた持ってこれるように」とそれぞれ早くも来年の目標を話した。
さらに控えの3年生鈴木裕貴さんと3年生佐久間優衣さん、同行した部員もあいさつ。出迎えの人たちがつくった通路を通り、大きな拍手に送られて退場した。
その後は再び体育館に戻って、地元で応援した部員や家族と喜びを分かち、笑顔でいっぱい。2日間にわたった試合を終わってすぐ、帰路に着き、大阪城見物にも立ち寄っての長旅にもかかわらず、疲れた表情はこれっぽちも見せなかった。
主将の小川さんは3年連続、ことしで最後の全国大会出場だった。ことしのチームは2年生主体で力がなかったが、「チームワークはすごい良かった、昨年もすごかったんですけど、ことしもすごかったと思います」と力不足を団結力で補った。
堀田教諭の評価も同様だ。ことしは技術的には厳しかったと言う。昨年12月の新人戦、内閣総理大臣杯でも全国優勝したが、代表選にもつれ込む大接戦」で、「この子たちの力を百パーセント出し切れれば優勝できるかどうか」という感触だったが、「団結力と全員でつないでいくチームなんで、心の強さが最終的に勝ちにつながりました」と話していた。