三条市内のほとんどの小中学校で1日、2学期の始業式が行われた。授業時数などの関係で一ノ木戸小が8月29日、下田中学校は8月30日に始業式を行っており、その2校を除く小学校23校と中学校8校で始業式が行われた。
7月末の記録的豪雨では、五十嵐川や鹿熊川の氾濫や土砂崩れなどで、学校のグラウンドをはじめ地域全体で大きな被害を受けた三条市立飯田小学校(井上光広校長・児童145人)では、午前9時10分から体育館で始業式を行った。
同校は7月29日の豪雨では、児童12人の9軒の住宅が床上浸水し、24人の15軒が床下浸水の被害を受けた。また、住宅以外にも車庫や田んぼなど、ほとんどの児童の家庭でなんらかの被害を受けているというが、この日は145人全員が元気に登校した。
井上校長は、「みんなそろって元気だということがとてもうれしい」とあいさつ。4月の始業式では東日本大震災の発生で、児童ができることとして、電気や水の節約、みんなが仲良くすること、若い力が必要とされるので勉強も運動も一生懸命することの3つを話した。
夏休み中に今度は地元が水害に見舞われたことから、この3つについてあらためて児童に話した。さらに、9月1日の「防災の日」にもふれ、「いろんなことがあっても、この2学期、みんなで元気にいきましょう」と呼びかけた。
午前9時の気温は25.0度で、朝方の雨がやみ、蒸し暑い曇り空。真っ黒に日焼けした児童たちは、2学期初の校歌を元気よく唄い、式のあとはそれぞれの教室に戻って学級活動を行い、午前で放課。同校では翌2日から給食が始まる。
同校は、校舎の浸水は免れたものの、校舎両側を濁流が流れて川のようになり、水が引いたあとは、グラウンドの土が流出する一方、土砂の堆積や流木などさまざまな物が残されていた。復旧は、表土を取り除き、新しい砂を入れるなどして整備を行い、まもなく使用が可能になる。