燕市教育委員会と燕茶道友の会(佐藤宗和会長)は11日、燕市国上、真言宗豊山派国上寺(山田光哲住職)で昨年に続いて国上良寛茶会を開き、季節外れの厳しい残暑に見舞われたものの、大勢の市民が訪れた。
2席を設け、第1席は宗へん流の佐藤宗和さん=燕市本町=、第2席は裏千家の大泉宗寿さん=同市仲町=とそれぞれ燕市内で茶道を教える先生が点前(てまえ)を披露し、抹茶をふるまった。
一昨年は越後の禅僧、良寛の生誕250年で、昨年は没後180年。そうした節目もあり、良寛が暮らした五合庵のある国上山で良寛にちなんだ茶会をと昨年、初めて国上良寛茶会を開いた。
昨年は「秋分の日」の9月23日に開いたが、上着を着ても肌寒い秋雨だったのと対照的に、ことしは抜けるような青空。三条で最高気温33.9度のじっとしていても汗が噴き出す猛暑となった。
昨年は265枚の茶席券が売れたが、重厚で趣のある寺の雰囲気が人気を呼んだのか、ことしは前売り券だけで325枚が売れる人気。午前を中心に市民が訪れ、待合の本堂がいっぱいになることもあった。
それでも茶掛けに月、床の間にススキにナデシコと席主は趣向を凝らして秋を演出。ナデシコはサッカー女子W杯で優勝した日本代表の愛称にもちなんだ。また、欠けた茶わんが実はこの日でちょうど半年になった東日本大震災のときに欠けたというエピソードも紹介していた。