三条市丸井今井邸は17、18、19の3日間、ことしも「本庄基晃・眠月墨彩展」を開き、長野市在住の画家本庄基晃さん(73)と弟子で二代目「荘眠月」の鎌原知子さんの野仏などを描いた作品を展示即売している。
三頭身の愛らしい表情をしたユニークな仏を中心に、色紙や軸、額入りの作品40点と「まくり」という額などに入れていない描きっぱなしの作品20点の計60点を展示。
本庄さんは昭和13年、北海道岩内町生まれ。子どものころ長野県松本市に転居。東京芸術大学にで油彩画を学んだが、原因不明の失明に見舞われ、長野に戻った。数年後に奇跡的に片目だけが回復、再び絵筆をとった。日本や欧州各地で個展を開催。平成8年、50歳のときに画集を出版。三条市での作品展は、旧栄町の徳誓寺や旧パルムで開いている。
鎌原(かんばら)さんは、長野県千曲市生まれ。平成16年に本庄さんに出会い、墨彩画の指導を受け、現在は本庄さんの墨彩画を二代目「荘眠月(そうみんげつ)」として継承。現在の仏の絵はほとんど眠月さんの作品となる。
また、眠月さんは、東日本大震災発生後から、色紙に仏の絵を書き、被災地や被災者に届けることをライフワークにしており、「絵描きなので、絵を描くことで」と、金では買えない心を満たす手伝いができればと話す。すでに300枚を仕上げている。うち、130枚は三条市を通じて、市内に避難していた福島県南相馬市などの人たちに贈っており、電話などで礼など暖かい声が寄せられれていると言い。墨彩展は、午前10時から午後5時まで。入場無料。