「燕三条ものづくり連携フォーラム」と「バリ取り仕上げ加工技術展 in 燕三条2011」が29、30の2日間、燕三条地場産業振興センターで開かれており、両者合わせて46団体が出展してものづくりや加工の新技術を展示して地元メーカーに紹介するとともにセミナーや講習会も盛りだくさんに行っている。
「燕三条ものづくり連携フォーラム」は会場の燕三条地場産業振興センター、「バリ取り仕上げ加工技術展 in 燕三条2011」は砥粒加工学会とバリ取り加・研磨布紙加工技術専門委員会が主催し、それぞれ主催者を含めて19団体、27団体が出展している。
研磨とバリ取りが専門の学協会と共催し、加えて新素材や表面処理技術に特化した専門展示会をと企画。あわせて震災被害のあった地方との連携を強化するため、東北地方の支援機関も出展し、各種交流とマッチングを図っている。
同センターでは、地域を越えた産業、技術の融合とニュービジネスの創生を図ろうと3年前まで毎年「モノづくりネットワーク交流フェアー in 燕三条」を開いたが、今回の「燕三条ものづくり連携フォーラム」は、その規模を縮小したような形での開催だ。
新素材や鋳物、表面処理から水素製造、大規模風力発電の電力安定化、超音波振動を使った小径ドリル、有機ELなど、専門分野でないとちんぷんかんぷんの新技術や誰でも一度は耳にしたことのある最先端技術がずらり。
「バリ取り仕上げ加工技術展」も予想以上のおもしろさ。切断や切削で加工面にできる突起を「バリ」と呼び、それを除去する作業が「バリ取り」。ものづくりの基本だけに、すでに技術が確立され、いわゆる「枯れた」技術と思われがちだが、ここでも最新の技術を結集した研磨剤や研磨ディスク、化学研磨液、電解研磨などが並ぶ。
バリ取りの加工を実演しているブースもあり、初日は29日は実際にバリのあるステンレス板を持ち込んでバリ取りを試してみるメーカーもあり、バリ取りの効果や性能を自分の目で確かめていた。
また、バリ取り加工技術専門セミナーや「産総研の溶接作業標準から学ぶ各種高合金材料の溶接」の講演会も開かれている。同センターでは、以前の「モノづくりネットワーク交流フェアー in 燕三条」が1,700人から1,800人の来場があり、今回は規模が小さいので1,000人から1,500人の来場を見込んでいる。
30日は午前10時から午後5時まで、入場無料でだれでも入場でき、業界の人に限らずメカに関心のある人にもお勧めだ。出展企業などは同イベントの公式サイトで確認できる。