燕市の地場産業が扱う製品や燕産地のPRが目的の第31回燕青空即売会が2日、ことしも燕市物流センターで開かれ、あいにくの雨にもかかわらず年に一度の格安即売に県内外からの大勢の買い物客でにぎわった。
物流センター内を歩行者天国にして半端物や型落ちなど流通ルートに流せなくなった商品を超格安販売する毎年恒例のイベント。燕市、燕商工会議所、協同組合つばめ物流センターが主催し、昨年を4社上回る40社・団体が出店した。
昼前から小雨が降り、上着なしではいられないほどの肌寒さだったが、開店の午前9時前から買い物客が続々と訪れた。天気が下り坂の予報だったので、来場者は午前に集中。駐車場には会津、大宮、練馬など県外ナンバーも目立った。
ふだんは事業所の車が行き交う通りの両側に出店者のテントが並び、通りは人をよけて通らなければならないほど。人垣で商品が見えない店もあるほどで、テントの後ろには次々とあいた段ボール箱が積み上げられていった。
高級スプーンやフォークが2本100円、包丁3丁1,000円、鍋やフライパンが300円からなどキッチンやハウスウエア用品を中心に園芸や雑貨とさまざまな商品が並び、いずれも超特価で定価の10分の1以下といった商品も珍しくなかった。
値引き交渉も楽しみのひとつで、雨で出足が鈍かったこともあり買い手市場に。「300円の2個買うから500円にして」の声も。直径40センチ余りのアルミの鍋を抱えた女性は「1,200円で買えたのよ」と笑顔で話した。
倉庫のこやしになっている商品もあり、売り子はプラスチックケースに上がって客寄せするなどせっかく並べた商品をひとつでも多く売ろうと懸命。できることなら早く品物を売り切りたいところで、「私たちもさっさと帰りたいんです!」の売り口上が客の笑いを誘っていた。
青空即売会を目的に1泊2日で訪れたというリサイクルショップを経営する福井県の男性は、「初めて来てみたけど、いい買い物ができた。楽しかった」とたくさんの商品を台車に乗せていた。
また、この日はプロ野球・東京ヤクルトスワローズのマスコット「つば九郎」も参加した。抽選会で引き当てた2枚の500円買物券を手に場内を歩くと、突然の有名人?登場に買物客はびっくりしてすぐに笑顔で、携帯電話のカメラを向けていた。
このほか、特設ステージで「お楽しみ歌謡ショー」で演歌歌手の上村あすかさんのステージや、金属洋食器製造100周年記念イベントとしてカトラリーキッズ演奏とカトラリー・クイズ大会も行われた。