東日本大震災で三条市内に避難している福島県南相馬市の女性2人が13日、三条市内のイベントに参加して販売した手芸品の売り上げ1万3千円近くを三条市水害義援金に寄付した。
午前10時ころに市内の集合住宅に間借りする佐々木静子さん(72)と浜名富子さん(72)が市役所を訪れ、国定勇人市長に12,940円を手渡した。
佐々木さんらは、9月19日に三条市・八幡宮で行われる予定だった「良寛さまとあ・そ・ぼ祭」」に、パソコンなどのほこり取りに向いた手芸用品を手作りして販売する予定だったが、雨降りでイベントが中止になった。それでも中止と知らずに訪れた市民や関係者が購入し、準備した品物は完売した。
佐々木さんと浜名さんは、警戒区域で立ち入りが禁止されている南相馬市小高区に家がある。佐々木さんは前日12日に家に一時帰宅したことを国定市長に話した。国定市長が家が荒らされているとされる報道について確かめると、佐々木さんは経営していた店も自宅も被害に遭ったと話した。
佐々木さん宅は店のガラスが割られて店内には大きなバールが残され、レジスターはこじ開けられていた。自宅のたんすは、中身が出されていて物色して盗んだ跡があった。この話に国定市長は、「同じ人間として、どういうことなんでしょうかね…」と声を詰まらせていた。