燕市分水地区観光協会と分水異業種交流会は16日にことしも国上山で、分水地区の砂子塚に生まれたとされる伝説の鬼「酒呑童子(しゅてんどうじ)」にちなんだ行事「第7回越後くがみ山 酒呑童子行列」を行い、新潟妖怪研究の高橋郁丸さんによるトークショー「酒呑童子は何者か?」を目玉に午後から夜まで鬼メイクや舞や和太鼓演奏、仮装コンテスト、鬼の灯火とさまざまなイベント、アトラクションを行うので、広く市民や興味のある人に気軽参加を呼びかけている。
酒呑童子は分水地区の砂子塚に生まれ、山のような恋文が寄せられるほどの絶世の美男子で幼名は外道丸。国上寺の稚児だったが、無類の酒好きで鬼になって各地を暴れ回り、日本三大悪妖怪のひとつとも数えられるほど。そうした言い伝えにちなんで毎年、行われているイベントだ。分水といえば春の分水おいらん道中が全国に知られるが、秋は酒呑童子行列で盛り上げる。
イベントは午前11時に国上山のふもと、道の駅国上で午前11時に飲食物販売店が店開き。正午から開会セレモニー、鏡開きを行ってスタートし、このあと行う酒呑童子行列の参加者を受け付け、アトリエ・インフィニティの主催で手作りのキャンドルで復興の灯りを灯し、売り上げ金を震災義援金に充てる復興支援プロジェクト、新潟美容専門学校ジャパン・ビューティ・アカデミーの生徒の協力で鬼メイク体験コーナーを開始する。
午後1時からトークショー。新潟妖怪研究所・高橋郁丸さんがお笑い集団NAMARA・高橋なんぐさん「酒呑童子は何者か?」をテーマにトクショーを行い、諸説ある酒呑童子の実像や謎に迫る。
それから道の駅国上裏手の酒呑童子神社へ移動して1時45分からアトラクション。特設ステージで地元の里神楽や稚児舞が披露され、さらに酒呑童子変化のパフォーマンス、福まき、分水太鼓や三線演奏なども披露される。
3時15分から金杯神輿渡御、仮装コンテスト審査を行ったら、シャトルバスで国上山中腹の堂を構える国上寺へ移動。出発セレモニーのあと、5時に鬼の灯火行列が出発。
山車の分水太鼓を先頭にほら貝を吹く山伏、外道丸4人、燕商工会議所の燕童子と吉田商工会の吉田童子、そして一般参加鬼が続き、ちょうちんの薄明かりを手に酒呑童子神社までの林道2.3キロを歩いて下る。
道の駅国上で良寛汁をふるまってフィナーレとなり、最後に諸願成就の花火打ち上げて幕を閉じる。
行列の事前参加は450人を募集したが、当日の飛び入り参加も受け付ける。参加費は500円、小中学生以下200円で、オリジナル「酒呑童子行列Tシャツ」とオリジナル絵馬がもらえ、良寛汁を味わえる。
夜は酒呑童子神社の山側の杉林をライトアップして演出。すでに道の駅国上周辺には「酒呑童子行列」とあるのぼりも並んでいる。当日は少々、雨の降りやすい予報なのが心配だが、近隣の市民はもちろん、酒呑童子に興味のある人、このところ連休が続いただけに近場で秋を満喫したい人などに気軽参加を呼びかけている。
とくにことしは東日本大震災に伴って春の分水おいらん道中を中止しただけに、その分、少しでも酒呑童子行列を盛り上げたい。問い合わせなどは道の駅「国上」内ふれあいパーク久賀美(電話:0256-98-0770)などへ。日程は次の通り。
●道の駅国上 | |
11:00〜 | 飲食物販店開店 |
12:00〜 |
開会セレモニー・鏡開き 参加者受付開始 復興支援キャンドルプロジェクト開始 鬼メイク体験コーナー開始 |
13:00〜 |
トークショー「酒呑童子は何者か?」 新潟妖怪研究所・高橋郁丸さん、お笑い集団NAMARA・高橋なんぐさん |
●酒呑童子神社 | |
13:45〜 |
里神楽・稚児舞の奉納 酒呑童子変化 福まき 分水太鼓演奏 |
15:15〜 |
金杯神輿渡御 仮装コンテスト審査 |
15:30〜 | 国上寺行きのシャトルバス発車 |
16:20〜 | 国上寺前にて出発セレモニー |
17:00〜 | 鬼の灯火行列出発 |
18:20頃 |
フィナーレ 諸願成就の花火打ち上げ |