三条市保内公園の指定管理者・保内緑の里管理組合は16日、同公園で秋の保内公園まつりを開き、家族連れなど昨年を500人近く上回る2,443人が来場し、花鉢プレゼントやオープンガーデンめぐりなどのイベントを楽しんだ。
イベント開始の午前9時から家族連れや夫婦などが訪れ、植木即売、お呈茶、フラワーアレンジメントとブリザーブドフラワーの作品展や体験、木彫り小物や木工工作の体験などのイベントに参加したり、園内を散策したりした。
毎回、人気の花鉢のプレゼントは、正午の抽選を前に200人余りが行列をつくる大盛況。100人にプレゼントのランやミニシクラメンやキクなどが次々と当たり、当選者は花鉢を抱えてにこにこだった。熱帯植物園の入り口近くから緑の相談所前にあふれる人の列に、関係者は「いっつもいっぱいだけど、(今回は)とくに多いみたいだね」と話していた。
「燕三条まちあるき」の一環としても行ったオープンガーデンめぐりでは、保内公園を起点に3コース、午前と午後の2回ずつ開き、三条市を中心に新潟市や田上町から合わせて70人が参加。古くから植木の生産や造園業などを行う保内地区で、その造園職人が自宅で造った日本庭園を中心に40軒がオープンガーデンに参加しており、その自慢の庭を解説を聞きながら見学した。
午後からのコースのひとつでは、見事に形作られた樹齢200年以上という「保内五葉松」やウメ、鮮やかな緑色のふかふかのじゅうたんで覆われたようなコケの庭、表の庭だけでなく玄関の戸を開けると開放的な全面ガラスの向こうに広がる中庭まで見せてもらったりしながら歩いた。
さらに、日本庭園の装飾のひとつで落下する水滴の音を聞くことができる「水琴窟(すいきんくつ)」のある庭では、地中から出る小さな竹筒に耳をあて、金属的なとも言える優しく澄んだ響きに耳を傾けた。
曇り空だったが雨はなく、最高気温は22.6度の過ごしやすい陽気。ハナミズキやモミジなどが赤く色づき始め、ギンモクセイの甘い香りもするなか、参加者はさまざまなイベントを楽しみ、秋の保内を五感でたん能した。