ことし4月1日に県央地域で初めての幼保一体の認定こども園となった燕市灰方、真(まこと)学園(田辺良文理事長)真幼稚園真保育園(田辺良文園長)は17日、子育て支援センターを含む真保育園の竣工式を行った。
4月1日に竣工、保育園を開園しており、今年度初めに竣工式を行う予定だったが、東日本大震災の影響で竣工から半年余り遅れての竣工式に。燕市や燕市教育委員会、市議会などを来賓に園児や保護者も出席し、紅白幕をめぐらせた遊戯室で行った。
式辞で田辺理事長は、幼保一元化の流れにあり、これまでの取り組みについて話し、「地域の皆さまのさまざまなニーズに対応しながら、多様な環境にある子どもたちのために必要な保育と教育を提供したい」、園児には「心優しく健やかに日本一のよい子に育ってください」と園児は声をそろえて「はいっ!」と答えた。
事業概要説明、設計監理と施工業者に感謝状の贈呈、来賓祝辞で鈴木市長は、燕市は保護者の就業にかかわりなく地域の子どもたちを受け入れ、就学前教育施設として幼児保育と教育を一体的に行っていく方針を幼稚園・保育園適正配置実施計画案で示しており、「先行して進めていただいている真学園さまでの幼保一体化の取り組み事例に学ばせていただきながら燕市の幼児教育、乳幼児保育がさらに充実するよう努めてまいりたい」と先駆者としての取り組みに感謝し、成果に期待した。
大岩勉市議会議長は「燕市の宝、日本の宝の子どもたちを健康で健やかに、また大きく育てていかれるよう期待します」、柴山信一真学園父母会長は「未来を担う子どもたちの健やかな成長の場としてさらに発展され、歴史を積み重ねていかれることを願っています」と話した。
そして園児は全員で声をそろえて感謝のことば。昨年12月に園舎の工事が始まって、「とん、とん、とん、金づちの音、ぎこ、ぎこ、ぎこ、のこぎりの音、毎日、聞こえてきました。大きなクレーン車やトラックも来てびっくりしました」と工事のようすを話し、完成を喜んだ。
さらにこれまでは園歌がなかったが、認定こども園となったのを機に田辺理事長が作詞してつくった「真学園園歌」をみんなで合唱して閉式した。
認定こども園真学園の設置主体は学校法人真幼稚園(渡辺良文理事長)。これまで同法人は昭和35年開園の真幼稚園を運営してきたが、ことし4月1日に認定こども園となり、真幼稚園(定員210人)と真保育園(定員38人)、さらに子育て支援センターを設置した。17日現在の園児は真幼稚園91人、真保育園23人の計114人。
保育園部分は、幼稚園園舎から前庭に突き出た遊戯室のさらに先に増築し、幼稚園舎と保育園舎を遊戯室で接続する形になった。保育園舎は木造平屋建て221平方メートルで本体工事に設備費、付帯工事を含めて約6,000万円。
2歳児、1歳児、0歳児のそれぞれ保育室を備える。給食はこれまで外部委託だったが、認定こども園には自園給食の機能が必要なため、調理室も新設、調理師3人を配置して幼稚園、保育園とも自園給食とした。子育て支援センターは幼稚園舎3階を充てた。
「幼稚園であれ、保育園であれ、年齢に応じてやらなければならないことは決まっている」と田辺理事長。教育、保育と区別してそれに園児を合わせるのではなく、園児の成長に合わせた対応が必要と幼保一元化の流れに同調する。
また、あまり待機児童として扱われない0歳児保育をはじめ、病児保育や病後児保育の潜在的なニーズも高いと言い、働く親や子どもたちのためにも、よりいっそう多様な施設の整備を願っている。