燕市は18日、吉田庁舎の避難訓練を行い、避難の手順を確認し、一部の職員はAED(自動体外式除細動)を使った心肺蘇生法も学んだ。
年1回恒例の避難訓練。AEDを使った訓練は昨年から行っている。現在、燕市は40施設に貸し出し用も含めて44台のAEDをリースで設置して、市内には公表されているもので約80のAEDがあるという。
避難訓練は庁内放送で開始を告げ、庁内にいた職員約100人が口にハンカチを当てるなどして庁舎敷地の駐車場の一角に早足で避難した。
避難を指導する燕・弥彦消防本部の職員は講評で、来庁者に対する避難の呼びかけの声が小さかったこと、トイレのなかに来庁者が残っていないか確認すること、逃げるときに火や煙が広がらないように区画することなどを指摘、アドバイスした。
一緒に避難した鈴木力市長は、「1年前に何か大切なものを持って逃げたらいいんじゃないかと言ったら、さすがに何点か持って来た人がいました」と昨年の訓練で自身が指摘したことが生かされたことを喜ぶ一方、「サンダルはどうなんでしょう…」と新たな注文もつけていた。
続くAEDを使った訓練は20人の職員が参加した。市の担当によると、実際に燕庁舎で保健師がAEDを使って来庁者の救命に成功したケースがあると聞いているとのこと。訓練用の上半身だけのマネキンを相手に、消防本部の職員の指導に従って真剣な表情で訓練を繰り返していた。