10月から電子入札の一部導入を開始した燕市は、19日午前9時半から市役所吉田庁舎で燕市電子入札開札式を行い、インターネットを利用した第1号の入札を行った。
電子入札は、これまでの紙による入札手続きや関連する情報公開をインターネットを利用して行うもので、発注手続きの効率化や入札に関する情報がインターネット上で広く公開されるため、入札や契約制度の透明性も向上する。
燕市では、平成17年から県が導入した「新潟県共同利用型電子入札システム」を共同利用する。初期投資費用となる平成23年度の負担金は開発費用、電子調達システム利用料などの合計で819万4,231円。翌年度は400万円弱に下がる見込み。
同システムの共同利用団体は、新発田、三条、上越、十日町、糸魚川に、燕が6市目として加わり、まもなく佐渡も利用を開始する。
この日の開札式では、燕市立分水小学校管理・特別教室棟耐震補強工事の建築一式の入札。10月4日に燕市のホームページなどで公告し、12日に受け付け申請を締め切り。参加資格を確認し、申請した業者に資格ありと連絡。応札者は、17日午前9時から翌18日午後4時までに札入れし、この日9時半に開札した。
パソコンの画面では、業者名と入札金額が低い順に表示され、予定価格以下、制限価格以上などの必要な印が表示される。
これまでは応札者が市役所へ何度か足を運び、入札日に再び来庁して入札しており、電子入札によって移動時間の削減や業務の効率化が図られる。特殊な入札など県外からの応札者も同様で、燕市役所まで訪れる必要があるために入札を控えるケースもあった。また、行政側のメリットとしても、これまでの入札制度に比べ事務的な作業など半分以上が軽減されるという。
今年度の一部導入では、対象範囲を設計額500万円以上の建設工事及び50万円以上の測量・設計等業務委託を計画。来年度以降の本格導入で、土木工事など可能なほぼすべての入札を対象とする考えだ。