三条市は11月6日まで諸橋轍次記念館=三条庭月=で開いている、さんじょう遺跡物語展示会「荒沢遺跡のナイフ形石器と赤の世界」にあわせて、11月3日午後2時から同記念館で埋蔵文化財講演会「彩りのはじまり−旧石器時代の顔料−」を開き、北海道教育庁生涯学習局文化・スポーツ課文化財調査グループ主幹の長沼孝さんの講演を聴く。
三条市は今年度、下田地区荒沢地内の荒沢遺跡から発掘された旧石器時代や縄文時代草創期の石器1,341点を市有形文化財考古資料に指定した。同遺跡からは約1万5千年前の赤色顔料が出土し、注目を集めている。
さんじょう遺跡物語展示会では、五十嵐川流域の旧石器時代の出土品を展示している。展示遺跡は荒沢遺跡、棚鱗遺跡、下田屋B遺跡、外沢遺跡、本都寺裏遺跡、御淵上遺跡、乳母袋遺跡、鹿峠遺跡。赤色鉄石英礫片(せきしょくてつせきえいれきへん)を含めざっと100点の石器を展示している。
本州では赤色顔料が出土することはほとんどなく、赤色顔料の出土が多い北海道で文化財を調査する長沼さんによる講演で、北海道の赤色顔料と比較し、その使用法や旧石器人の心について考える。
定員50人で、参加したい人は事前に埋蔵文化財調査室に電話(0256-46-5205)へ電話で申し込む。定員になりしだい締め切る。