燕市の新庁舎建設工事の安全祈願祭が28日午前10時から建設地=西太田1934=で、工事関係者ら約100人が参列して工事の無事を願った。
燕市や市議会、地元自治会、用地提供者、施工業者などが出席。抜けるような秋晴れの下、建設地内に張ったテントの中で安全祈願祭の神事が行われ、梓設計の松本年央取締役会長が苅初の儀、鈴木力市長と大岩勉市議会議長が鍬入の儀、施行者代表で竹中工務店の中村茂常務執行役員が穿初の儀を行った。
あいさつで鈴木燕市長は、平成18年3月の合併以来、行政機能を3つの庁舎に分散して行政運営してきたが、施設の老朽化や耐震性問題、さらに3庁舎間における経費の重複や時間と労力のロスなど分庁舎形式の弊害が非常に大きいことを実感し、市民にも不便をかけているとわびた。
「これらの課題を早急に解決し、さらなる行財政改革の推進、防災拠点機能の強化に向けて鋭意、新庁舎建設の事業の推進に取り組んできた」とし、地元自治会や用地提供者、地域住民のおかげで建設地を整備できたことに感謝した。
新庁舎は同市の公共建築として初めて免震構造を採用。百年コンクリートを使って耐久性を高める。自然通風、自然採光をはじめ、自然エネルギーを積極的に活用し、東日本大震災後の電力事情を踏まえてLED照明の全面的な導入を図り、省エネにも配慮する。
工事関係者には「市民が誇れるような庁舎を建設してくださいますよう」に願い、2年間の工事期間中、地元に迷惑をかけることに理解や協力を求め、工事が安全で円滑に進み、新庁舎が無事に完成するよう願った。
新庁舎の敷地は約3万5,932平方メートルで、本体は免震構造の鉄筋コンクリート造で地上4階、地下1階。建築面積は4,941平方メートル、延床面積は1万1,452平方メートル。建物本体は備品を含めて約37億円。工期は7月13日から平成25年2月28日まで。
出席者は、敷地面積の数字は頭に入っていても、サッカーコートが5面も取れる広さだけに、いざ白い塀に囲まれた建設地に入ると「広いね〜!」と驚いていた。