化け茶釜の伝説でも知られる三条市新屋、曹洞宗熊野山「長見寺」(五十嵐道雄住職)は、30日午前10時から同寺で初めての手作り市「茶がま市」を開くので、秋の下田郷への行楽を兼ねて来場を呼びかけている。
県内各地から手作り品をはじめ、飲食を含む約20店が本堂や前庭に出店して午後4時まで開く。それぞれ2畳ほどのスペースに布小物、刺しゅう、陶芸、雑貨、古道具、あみぐるみなどを並べる。飲食はパン、紅茶、焼き菓子、ジャムなど。いわば「長見寺セレクション」ともいえる粒ぞろいのアイテムがそろう。
加えて午後1時から1時40分までお寺でミニライブも行い、斎藤弘靖&山崎直子のギターと歌の実力派二人組ユニットがジャズスタンダードやポップスを聴かせてくれる。
「茶がま市」を企画したのは、五十嵐住職の妻、睦子さん(44)。群馬県・北軽井沢の出身で、高校時代に裁縫の基本を学んだ。「仕事以外に何かをしていないと落ち着かないタイプなんです。昔やった手芸をやってみよう」と、5年ほど前から自分で布小物を作り始め、三条市内の雑貨店などで委託販売している。
同時に寺に嫁いだという環境から新たなアイデアが生まれた。京都では寺で手作り品を販売する「寺市」が盛んだ。「うちも何かそういう感じのものができないかと思って。こういう機会に楽しんで、若い人に気軽に寺へ来てほしいと思ったんです」。睦子さんにとっては「おとなの文化祭的なもの」との位置づけもあり、かつて寺が担った地域のさまざまな機能を蘇らせたいという。長見寺ルネサンスの第一歩だ。
これに先だってことし5月、ヒキダシ組合主催の古い家具や道具、生活雑貨を販売するイベントの会場に同寺のスペースを提供したので、なんとなく当日のイメージはわくが、初めてなので1日限りの開催とした。
今回は準備に追われたこともあって自身の作品を販売する余裕はなかったが、「茶がま市」の看板は自分で彫刻刀で彫って作った。睦子さんにとっての今回の作品は「茶がま市」そのものだ。
「楽しみですよ。このために半年くらい頑張ってきました。皆さんが楽しんでくれれば、それがいちばん。本当に静かな所です。心をいやしに、ドライブがてらに」と来場を待つ睦子さん。「できれば毎年、紅葉のころのイベントにしていきたいです」と、その弾みとするためにも今回の成功を願っている。イベントの内容は次の通り。
■装い 彩り | |
kinoneko | あみぐるみ 刺繍ブローチ・羊毛フェルト |
cro'cherie | あみぐるみ ニット小物 |
G.F.G.S. Good Feel, Good Style | オーガニックコットンボーダーカットソー各種(サンプル) |
koro「福祉プロダクト」 | さをり織り 石けん 毛玉・点字封筒 |
シロツメコマモノ店 | こぎん刺し・布小物 |
hum-mock(ハンモック) | タカミヤユキコ(委託) ポストカード・カレンダー・ポチ袋 |
ハチミツ | 古道具・雑貨 |
Hanamogu(ハナモグ) | 刺繍のヘアアクセサリー・ブローチ・バッグ |
Frére et Soeur | リネン服・小物 |
村山大介陶芸研究所 | 陶磁器のうつわ |
murmur(むるむる) | フェルト小物・アクセサリー |
lasicu(委託) | 布雑貨 |
Room | 生活雑貨 |
家楽(からく) | 冬を暖かく過ごすためのもの、ヨーロッパの木の玩具、おいしいもの |
■味わい | |
iroha & mini | 紅茶・焼き蔦子 |
桑原商店 | 三条産の食材を使用した秋のお弁当 |
スズキ食堂車(委託) | 焼き菓子 |
HAPPY LIFE CAFE | ドライカレー・コーヒー |
picnic | 焼き菓子 |
mama@cafe* | 手作りパン |
小さな雑貨店 Blue(小さな市場ブース) | お米や玄米 店主さんオススメの美味しいもの |
■お寺でミニライプ | |
【斎藤弘靖&山崎直子】 入場無料13:00〜13:40 |
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■小さな市場 | |
旬の野菜・果物などを販売 |