「文化の日」の3日、三条市は午前9時から三条市中央公民館で平成23年度三条市表彰式を行い、長年にわたって市政の進展や産業の振興に功労のあった105人と15団体を表彰した。
三条市表彰条例により、三条市表彰審査会の審査結果に基づいて地方自治功労など10分野と市長が特に必要と認めたものに贈られる特別表彰の計11分野で毎年「文化の日」に表彰している。
今年度は、地方自治功労10、社会福祉功労7、保健衛生功労22、生活環境功労10、産業功労4、教育または体育功労14、科学、芸術または文化功労11、防犯または防災功労27、交通安全功労6、市民の模範となる善行7、寄付功労4と特別表彰2の計105人と15団体。
寄付功労は4件とも東日本大震災被災者支援での多額の寄付、特別表彰2件は、伝統地場産業の振興と東日本大震災被災者支援に貢献した三条削ろう会、平成23年7月新潟・福島豪雨時における水防活動を行った三条市消防団と、災害関連だった。
表彰式は、被表彰者92人・団体と来賓などが出席。東日本大震災と平成23年7月新潟・福島豪雨で亡くなられた人たちへの黙とうで始めた。
国定勇人市長は式辞で、ことし7月に下田地域を中心に大きな被害を受けた豪雨災害について「平成16年7・13水害以降、ハード、ソフト両面の水害対策を行ってきたが結果として五十嵐川が決壊したことは残念で心苦しい」と話した。
しかし一方で、大勢の市民がボランティアなどで活躍し、復旧、復興に尽くしたこと、東日本大震災で福島県浜通りから三条市に避難した人たちに多くの市民が進んで支援の手を差し伸べたことにふれた。「市長として、こうした市民の皆さまのお気持ちに、ただただ感謝を申し上げますとともに、この愛する三条というまちをつくるのは、まぎれもなくここにいる皆さま方をはじめといたしました市民お一人おひとりの力であること、そしてその力の大きさをあらためて実感しました」。
さらに、今回の水害の復旧はまだ緒に就いたばかりと述べ、被表彰者の活躍に期待するとともに、「それぞれのお立場から豊富なご経験と卓越したご見識に基づき、水害からの復旧、復興に向けた三条市のまちづくりに今後ともお力添えをお願い申し上げます」と求めた。
表彰は、真っ赤なカーペットを敷き詰めたステージに功労の種別ごとに被表彰者が登壇し、昨年に続いて下田地区大谷地集落で作られる「大谷地和紙」を使用した表彰状を国定市長から一人ひとりに「おめでとうございます」と笑顔で手渡し、緊張気味の被表彰者も顔をほころばせていた。
表彰に続き、下村喜作市議会議長祝辞、アトラクションの三條太鼓三小相承会の太鼓演奏を行い、閉会した。