三条市は4日午前9時から三条東公民館で「東日本大震災及び平成23年7月新潟・福島豪雨災害に係る三条市感謝状贈呈式」を行い、被災者の生活支援や水防活動に貢献した31人と60団体に感謝状を贈った。
三条市は前日3日にも三条市表彰式を行っているが、その表彰基準に満たない場合でも各課の判断で感謝状を贈るケースがある。今回は東日本大震災、豪雨水害と大きな災害が発生し、数多くの支援が寄せられたことから、感謝の気持ちを形にして表したいと初めて感謝状贈呈式を行ったもの。
91人・団体のうち57人・団体と来賓、市関係者などが出席した。感謝状の内訳は、東日本大震災関連で、被災者の生活支援3人・7団体(各種支援により避難生活の環境改善に貢献)、避難所の運営12人・6団体(ボランティア活動で避難所の運営に貢献)、金品の寄付4人・1団体(多額の金品を寄付)。豪雨災害では、水防活動26団体(水防活動で豪雨災害の軽減に貢献)、救助救護活動4団体(救助・救護活動の支援で住民の安全確保に貢献)、普及活動12人・16団体(各種復旧活動で豪雨災害からの迅速な復旧に貢献)。
国定勇人市長はあいさつで、東日本大震災の発生でこれまで三条市に延べ815人が避難したなか、ボランティアをはじめ多くの支援、協力に感謝するとともに、今なお290人近くが三条で避難生活をしており、引き続ききずなづくりの温かい支援を求めた。
東日本大震災では「三条は被災地ではありません」と堂々と宣言してから半年後に見舞われた豪雨水害でも多くの人たちから「自らの危険を顧みず、自らの生命財産が危うくなっているにもかかわらず地域全体のために、さまざまな方々をお救いになると言う一心のために、身を投げ打ってご協力をいただいた皆さま方に、本当に言葉を言い尽くせないくらいの感謝をもっているところ」と述べ、市内外や県外からの支援や協力にも感謝した。
感謝状は協力、尽力した市民にすべてに渡すのが「基本的な筋」だが、現実的には一定の線引きをしなければならず、そうした市民を代表する形で感謝状を授与させてもらい、「市民お一人おひとりへの感謝状の授与だと言う気持ちの中で贈呈をさせていただく」と述べ、感謝と敬意の気持ちを伝えた。
感謝状の贈呈では、国定市長がひとり一人に感謝状を手渡し、「どうもありがとうございました」、「本当にお疲れさまでした」と深く頭を下げていた。
被表彰者代表で、豪雨水害で延べ323人が水防活動を行った新発田市の陸上自衛隊第30普通科連隊の熊倉光生副連隊長があいさつ。ここに集まった人には「当たり前のことをした、やむにやまれぬ思いでやった」との思いがあると思うと述べ、このたびの感謝状の授与にはこちらこそ感謝すると述べ、東日本大震災での活動などを話し、陸上自衛隊の災害派遣に対する気持ちを話した。