三条市立図書館は20日、下田公民館で絵本作家の中川ひろたかさんが率いる「MGQ」ことモダン・ギャグ・カルテットによる「親子で楽しむJAZZコンサート」を開き、親子約100人が来場して演奏をからめた中川さんの絵本の読み聞かせや一流のジャズをたっぷり楽しんだ。
中川さんは保育士やバンド活動をへて絵本作家に。『さつまのおいも』や『あくび』などこれまで150冊を超す絵本を出版している人気作家で、三条市男女共同参画審議会委員と国定勇人市長が昨年秋から行っている事業「勇人パパと絵本を楽しもう♪」で、国定市長も『あくび』や『かいじゅうのこんだて』、『あけましておめでとう』、『つみき』などを子どもに読み聞かせしている。
一方でさまざまなユニットを組んでバンド活動も行っている。今回のコンサートの「MGQ」は、米国のMJQ(モダン・ジャズ・カルテット)をもじって「ジャズ」や「ギャグ」に変えたのは明か。中川さんは蝶ネクタイを着け、おもしろおかしい歌や振り付けで笑わせた。
しかし、メンバーは、フルート岡淳、ピアノ大友剛、ベース俵山昌之、ドラム江藤良人と、親子だけを対象にするにはもったいないほどの一流どころがずらり。ドラムの江藤さんは、28日に三条市で開かれるJAZZ LIVEに出演する三条市出身のジャズボーカリスト&フリューゲルホーンプレーヤー、TOKU(トク)さんとの古い知り合い。各メンバーのソロまわしでは息を呑むほどのスリリングな演奏を聴かせて会場をわかせた。
絵本『りんごちゃんとビートルカード』の読み聞かせは、プロジェクターで絵本を拡大表示し、読み聞かせと同時に演奏。絵を見てもザ・ビートルズがモチーフで、ストーリーにもザ・ビートルズの曲名を読み込み、『ドライブ・マイ・カー』、『ヘルプ』、『抱きしめたい』、ザ・ローリング・ストーンズの『サティスファクション』、ザ・ビーチボーイズの『サーフィンUSA』など10曲を余りを演奏して親は演奏、子どもは絵本を中心に親子を一度に楽しませた。
中川さんは「サンジョー(三条)・ベリー・マッチ!」と駄じゃれもいっぱい。『虹』など自身が作詞した曲も含め、休憩をはさんだ二部構成でアンコールにも応え、大盛り上がりでエンディング。続くサイン会にも長い列ができていた。