西洋ナシ「ル レクチエ」の主産地である新潟県では、23日がことしの出荷解禁日。県内有数の産地のひとつ、三条市大島地区でもこの日、生産農家が大島選果場に初物の「ル レクチエ」を次々と持ち込み、初出荷した。
23日は「勤労感謝の日」。青空が広がる絶好の行楽日和だったが、入り口を開け放った同選果場は足元から冷える寒さのなか、「ル レクチエ」を1個ずつ検査する出荷作業が進んだ。
この日だけで6トンを出荷し、県内の早いところでは、翌24日の夕方には店頭に並びそう。県外は東京、名古屋の市場に向けて出荷する。
県内産ナシの締めくくりが、フランス原産の洋ナシ「ル レクチエ」。きれいな山吹色の外観に、上品な香りと滑らかな食感、濃厚な甘みが特徴の西洋ナシの高級品種。新潟の名産品に育てようと数年前から県としての販売開始日を設け、ことしは23日を解禁日とした。
同選果場によると、ことしの「ル レクチエ」は、7月の豪雨があったもののそれまでの天気はよく、台風や大きな病気の影響も受けなかった。果面がきれいで肉質も良く、渋みが少なく甘みがあって「できはいい」と言う。12月5日から中旬ころまでが出荷のピークで、多い時は1日に6トン、今シーズンは合計100トンの出荷を見込む。