燕市燕地区の12のボランティア団体でつくる燕地区ボランティア連絡協議会(竹野千恵子会長)と燕市社会福祉協議会(青柳芳郎会長)は、12月4日午前9時半から燕市老人福祉センターで第16回歳末たすけあいチャリティーバザーを開き、ことしも地元企業から寄贈してもらった製品などを販売し、売り上げを歳末たすけあい募金に寄付する。
毎年、地元の40を超える企業が寄付してくれた鍋、フライパン、包丁などの台所用品などを市価の半額ていどで販売。洋食器などは10円、50円で買えるものもある。午後1時までだが、少しでもいいものを手に入れようと開場前から訪れる人も多く、昼前には、めぼしい品物の多くが売れる。
あわせて飲食コーナー、介護用品の展示と相談コーナーを設置、手作り作品販売も行う。飲食コーナは燕給食ボランティアの会の調理で焼きそば、おでん、五目寿司を100円、あずき湯とコーヒーを50円で販売する。
介護用品の展示と相談コーナーは、つばめ福祉会職員親ぼく会が担当、血圧測定も行う。手作り作品販売は、燕老人クラブ連合会婦人部が手作りした来年のえとにちなんだ、たつのぬいぐるみなどを販売する。
平成8年から毎年、開いているチャリティーバザー。売り上げから経費を差し引いた残りをそっくり歳末たすけあい募金に寄付し、これまでの寄付は総額377万3,764円にものぼる。売り上げは最高48万円余りで、昨年は24万4,022円を寄付した。
始まりは燕地区ボランティア連絡協議会会長の竹野千恵子さん(81)=燕市杉名=が、新潟市で開かれた福祉関係の研修に出席したことだった。当時の合併前の旧燕市なら何ができるかと考え、地場産業の集積地であることから、企業からの遊休品や半端ものなどを譲り受けて販売、売り上げを歳末たすけあい募金に寄付することを思いついた。
竹野さんは飛び込みで企業を訪ね、協力を求めた。「最初は、ものくれって行っても、また来てねなんて言ってくんね」と笑う竹野さん。玄関払いされることもあったが年を追うごとに協力してくれる企業が増え、40社余りが寄付の常連になった。
今では、各社に寄付を求める文書を送ると、竹野さんが品物を受け取りに回って頭を下げる前からいつでも品物を渡せるように段ボール箱にまとめておいてくれる会社も多い。「ありがたいことですて。企業さまさまです」と竹野さん。燕市社協の青柳会長が経営する会社も率先して寄付してくれ、「助かりますて」。
寄付を受けたうえに「来年もまた来ますてって言うと、そんがこと言わんでずーっと来いて、死ぬまで来いて、言われます」と笑い、温かい言葉に励まされる。
昭和55年に燕給食ボランティアの会会員となってボランティアを始め、32年目。「(燕地区ボランティア連絡協議会会長の)任期が来年まであるけど、世代交代しんばだめらと思ってます」と話している。
燕地区ボランティア連絡協議会は長年のチャリティーバザーの功績で、11月22日に開かれた燕市社会福祉協議会の法人合併5周年福祉大会で表彰を受けた。過去には中央共同募金会からも感謝状を受けている。
ことしの寄付を受けた企業からの物品は段ボール箱に入って市社協に山積みになっており、バザー前日の3日に会員が集まって値段付けの作業を行う。「あまり安いと会社に失礼」と、高からず、安からずと意外に迷う作業だ。当日は販売などに80人の会員が参加する。