燕市燕地区・サンロード宮町商店街の名物3店舗が12月2、3、4の3日間、「炎の売り出し合戦2011」を行い、3店舗で大セール合戦を繰り広げる。
合戦に挑むのは、ことしもレディースファッション「かなや」(小黒猛店主)、呉服・洋服・寝具「紅屋呉服店」(坂井栄一店主)、お菓子の「飴屋本舗」(遠藤重治店主)の3店舗。3日間とも午前9時から午後7時まで大セールの合戦だ。
「かなや」の先鋒は1,000円均一の店頭ワゴンセールでカーディガン、セーター、ベストといった布陣。さらに3,000円、5,000円、7,000円とこれからのシーズンのものでも25%引き、薄手なら半額近い均一戦法を仕掛け、バッグや財布も全品20%から50%オフとたたみかける。
「紅屋呉服店」は、奥の手で蔵出しアウトレットの目玉企画を披露する。正絹反物を1メートル1,000円からメーター売りし、反物を手芸材料にも使いたいというぜいたくな願いに応える。呉服の陣ではお手入れキャンペーン、洋服の陣では冬物大特価、寝具の陣では節電あったか睡眠グッズをそろえる盤石な構えだ。
「飴屋本舗」は、500円以下の商品が何でも半額になる一品半額券のちらしをまいて勝負に出る。ふだんは126円のレギュラーシュークリの1人1日10個に限って半額の60円で販売する飛び道具もあり、栗おこわと五目おこわが1食100円、ケーキと団子をドッキングさせた新兵器、団子モンブラン(2ケ入り300円)もそろえた布陣で、攻防に備える。
11月の給料日後、最初の週末に合戦日を設定してことしで6年目。当初は「かなや」と「紅屋呉服店」の一騎打ちだったが、4年目から「飴屋本舗」も加わって三つ巴の戦いに。それに伴って、正しくはそれまでの「炎の売り出し」の「炎」の字を「火」を上に1つ、下に2つ並べた字に変えている。
商店街での売り出しという手もあるが、足並みをそろえる必要からどうしても控えめなセールになってしまう。ならばお遊びも入れた対決スタイルで売り出しを競うことで集客力を向上させ、互いの顧客を互いの店に呼び込んで新たな顧客の開拓にもつなげようと相乗効果をねらっている。
実際にこの大合戦では、個店で売り出しを行う以上の売り上げがあるという。もっとも新聞折り込みやちらしの作成の費用がかさんでいるので、各店店主も意気込んでおり、このお得な機会に気軽な来店を呼びかけている。ただし、合戦の勝敗を決するルールがなく、「勝負つかず」で合戦の幕引きとなっているとのことで、めでたし、めでたし。