佐賀県武雄市の樋渡啓祐市長は1日の市議会で、同市を含む3市4町からなる杵藤(きとう)地区広域市町村圏組合に震災がれきの受け入れ提案の見送りを表明した。
その理由として樋渡市長は、これまで1,000件を超える意見や批判があったが、前日に職員への危害や同市のイベントの妨害、武雄市の産品の不買運動を呼びかける具体的な脅迫を伴うものがあったことをあげた。
「一晩、熟慮に熟慮を重ねて」提案を行わない決断をした。しかし、放射能ゼロのがれきの引き受けは、「日本国中に私たちがきっかけとなって、このスキームが広がることを、その思いは、一個も変わっておりません」と述べた。
また、三条市などがれきの受け入れを前向きな自治体の具体名をあげて「いろんな話が起きてるそうです。そういったことも、国の施策のひずみが、民主党政権のひずみがここに出てきているという風に言わざるを得ません」と国と現政権を批判する一方、「皆さんが納得する、科学的な基準をぜひ立てて欲しい」と求めた。
樋渡市長は、6日開かれる同組合の首長会議で震災がれきの受け入れ提案する考えだった。震災瓦礫受入の提案の見送りについては、USTREAMで動画アーカイブを見ることができる。見送りに関する部分は24分54秒ころからで、ブログ「武雄市長物語」にもその全文を掲載した。