来年5月公開の燕市のご当地映画『アノソラノアオ』の主要関係者試写会が11日、新潟市・国際映像メディア専門学校で行われ、燕市内の関係団体や高額スポンサーなど約30人が参加して完成直前の作品を鑑賞した。
上映前のあいさつで、燕市出身で国際映像メディア専門学校映画科・俳優科科長の監督、ナシモトタオさんは主人公の家族がテーマで、燕市や新潟の今の若者を励ますメッセージを作品に込めたことを話した。
一方で「いちばんの主人公はもしかすると燕市なのかな」と言い、先に東京で行った業界関係者を対象にした試写会では、燕の風景に魅入られたという感想があったことを紹介。現状は上映時間2時間7分の大作だが、配給側から時間を短くしてほしいという要望もあり、「もうちょっと手を入れて長さを変えてもいいのかな」と言い、さらに意見を聞かせてほしいと求めた。
今回の映画製作を地元でサポートしようと発足した「はばたけ燕実行委員会」の実行委員長、細川哲夫燕商工会議所副会頭は、これまでの活動の経過を話し、「いろんな意見がまだ通していただけると聞いておりますので、楽しみつつもそういった観点からもまた見ていただければ」とあいさつした。
ストーリーの中心となる家族は、三田村邦彦さんと相沢まきさんが夫婦役で、その子どもの姉を原幹恵さん、弟を中山麻聖さんが演じる。主演の中山さんは三田村さんと実の親子で、この作品が親子初共演。中山さん以外はいずれも本県出身だ。
ほかにも糸魚川市出身の永井大さん、三条市出身の水野久美さんなど本県にゆかりの俳優が名を連ね、ヒロインを演じる納谷美咲さんをはじめ、地元オーディションで採用したキャストやエキストラが数多く出演。シンボリックな場所として描かれる分水地区の燕市大河津分水、さらに燕地区の中ノ口川や小林工業の洋食器工場、吉田地区の香林堂や定期市など、市内の風景が数多く盛り込まれている。
わずか1、2秒だが、鈴木力燕市長が住民課長として出演、来年の分水おいらん道中のおいらん役を務める燕市の上田智世さんと楽しそうに話すようすが写っている。燕市の防災無線の定期放送の『恋ツバメ。』も流れる。この後、来年1月下旬か2月に地元燕市でも一般対象の試写会を開き、5月の公開を目指す。