佐賀県武雄市が14日午後4時から行った「F&B良品ホールディングス」設立に伴う記者会見に国定勇人三条市長が「Skype」を使ったインターネットテレビ電話で出席、発言した。
記者会見で樋渡啓祐市長は「全国でいち早く賛同していただいた」と国定市長を紹介するとプロジェクターで三条市にいる国定市長の姿が映し出された。
国定市長は市役所市長室からiPhoneでの出演。8月1日に武雄市が公式サイトをフェイスブックに完全移行して以後、1,200万ビューアーを数えていることに注目、「魅力のある武器」を「大いに活用するような形で武雄市さんと連携をとりながら」賛同していきたいと述べた。
また、取り扱い商品は選定委員会で選定するが、そのことについては、燕三条地域の製品は世界で売れているものなので、選定委員会の「お眼鏡にもかなうではないのかな」と自信も見せた。
武雄市は日本ツイッター学会、日本フェイスブック学会をたちあげ、いずれも樋渡市長が会長を務める。全国の自治体に先駆けてSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の活用を積極的に展開するなかで公式サイトをフェイスブックへ移行した。フェイスブックに移行してから公式サイトへのアクセスはそれまでの月間5万件から300万件に跳ね上がった。
そして11月7日にフェイスブック上で特産品を販売する「F&B良品TAKEO」を開設。この取り組みを全国の自治体に広げようと「F&B良品ホールディングス」を立ちあげる。
「F&B良品TAKEO」は、11月2品、12月8品を取り扱い、開設から1カ月で70件、30万円の注文を受けた。むこう3年間で取り扱いを1,000品に増やし、年商10億円を基本スタンスとする。
これを全国の自治体で展開しようと「F&B良品ホールディングス」を立ちあげる。費用はフェイスブックページと「F&B良品」のセットで導入費用200万円、維持費用は年間150万円。三条市などすでに賛同している自治体もあり、目標は3年間で200自治体の参加を目指す。ポイントは自治体の直接運営、出店料無料、地場産品の提供など。
武雄市へのメリットを問われた樋渡市長は「武雄市だけのことは考えたくない」、「武雄市だけだと広がらない」。全国の地方自治体が参加することで巨大フィールドから巨大マーケットになり、「全国に広げることが結果的に武雄市のメリットになる」と話した。
会見の様子はUSTREAMで生中継され、動画アーカイブも保存されている。国定市長は14分40秒ころに登場し、Skypeが不調で会話は双方向にならず国定市長が一方的に話す形で3分近くにわたり自信の考えを示した。