民間検査・研究機関の社団法人県央研究所(高野貞子理事長)は、21日、28日と来年1月11日、18日、25日の5日間を顕微鏡無料開放デーとして「知りたがりやの勉強会」を開き、同研究所の検査用の顕微鏡で身近なカビやダニを観察してもらうので、広く参加者を募集している。
家庭で年末年始を迎える準備と言えば大掃除。ふだん見過ごしがちな場所のほこりやカビに向ける絶好なチャンスでもあり、この時期にあわせて日常では目にふれないカビやダニをミクロの世界で観察してもらう。
使うのは同研究所の3台の顕微鏡。倍率は100倍から400倍で、学習用の顕微鏡とは比べものにならない1台100万円近くもする高精度なもの。うち2台は同研究所が用意する寝具やカーペット内から掃除機で集めたごみ、ほこりを観察する。
もう1台は参加者が持参する食品や壁に生えたカビなどを持参して観察できる。さらに所員からカビやダニの種類や対処法といった付き合い方も聞いてもらう。5日間とも水曜で午後2時から5時まで開放し、1組が1時間半から2時間ていどの観察を行う。対象は小学生以上で、親子や友だち同士の参加も歓迎する。
同研究所では、かつてはさわやかレディースセミナーを開設するなど検査機関としての機能を生かして外部に施設を開放、地域の人たちとコミュニケーションに取り組んだ。一昨年、燕市小高地内に新しい研究所を開設したが、ここでも新たに地域の人たちとの交流や学びの場を構築しようと今回の勉強会を企画した。
新しい研究所の完成を待たずに亡くなった高野雅志前理事長は、人間形成まで視野に入れた教育棟を建設する夢を描いていた。高野前理事長がメディアで大きな注目を集めたのが、カビを顕微鏡で撮影した写真展。新しい研究所で初心に返り、教育棟も目指して新たなスタートを切る。
勉強会の参加費は無料。参加は申し込みが必要で、申し込みは同研究所(電話:0256-46-8311、ファクシミリ:0256-46-8310)へ。