三条市大島地区の生産者が、出荷の最盛期を迎えた西洋ナシ「ル レクチエ」をデコってバニーガールスタイルのサンタ「バニーサンタ」を誕生させ、ちょっとした話題になっている。
「バニーサンタ」は、雪だるまのような形にふっくらと成長したル レクチエに紙で作った長い耳と紅白のサンタクロース風の衣装を張り付ける。セロハンテープに赤いマジックで描いたそばかすがチャームポイント。1時間半の作業で完成し、「ハニーちゃん」と名付けた。
生みの親は、ル レクチエにモーツアルトを聴かせて追熟することでも知られる三条市井戸場、渡辺果樹園経営の渡辺康弘さん(47)。「ハニーちゃん」誕生のきっかけは、フェイスブックを始めたこと。フェイスブックを使って何ができるか試行錯誤するなかで、写真掲載のお試し集の一環。
最初は、へたのついた部分がくるんと曲がって規格外になったル レクチエからハクチョウをイメージした。それを風景写真の前に置いてジオラマのような感じで写真に撮り、フェイスブックに掲載した。
ひとつを始めたら次々とイメージが。ペンギンに見えたので、雪の積もった畑で撮影し、木漏れ日の下で顔を寄せて話す2羽の黄色いル レクチエのペンギンを表現。フェイスブックに写真を掲載するたびに反響が広がっている。「ハニーちゃん」はそれに続く第3弾の番外編となった。
渡辺さんは、今までも自分の子どものような気持ちで果樹を作品のように育て、それが喜びを生むツールになってくれれば願ったきた。しかし、こうしてル レクチェを飾ることで、違った感情をル レクチェに込めることができると言い、この新たな発見から来年の出荷に向けた新たなアイデアが浮かんでいる。
渡辺さんによると、すでにこのシリーズの完結編のイメージがあり、クリスマス以降に新しい写真を公開予定。今はフェイスブックの渡辺さん個人のウォールにしか掲載していないが、近く同果樹園のブログにもアップする。