特別養護老人ホーム「分水の里」(横山稔園長・燕市新堀)は23日、毎年恒例のクリスマス・忘年会を開き、利用者から昼食を味わってからボランティアや職員による出し物を楽しんでもらった。
同ホームに併設する長期入所「さと」、短期入所「てまり」、デイサービス「さくら」、デイサービス「もみじ」の4カ所で同時に出し物を行い、出演者は各施設を順に回る感じで切れ目なく出し物を披露した。
外部からは燕市・分水商工会青年部、分水児童館の子どもたちによるダンス「童楽夢」、新潟盲学校に通いながら老人ホームなどで落語を披露する加藤健太君が出演。職員はハンドベルのほか、施設ごとに歌や踊りを披露した。
園内にはクリスマスツリーなどで飾り、職員はサンタクロースやトナカイの衣装でクリスマスを演出。昼食にはそばに郷土のお節料理、のっぺも並んで年夜や正月も先取り。クリスマス寒波の襲来で外は大荒れだったが、床暖房でぽっかぽかの園内はお祝いムードでいっぱいだった。
分水商工会青年部(久須美哲朗部長)は、部員3人でサンタの余興を披露し、すべての出し物が終わった後、さらに部員5人が加わり、同園から利用者へのマフラーなどのプレゼントを職員に代わってサンタにふんして利用者に手渡した。
同園のクリスマス・忘年会に参加するのは、ことしで13回目。当初はプレゼントを渡す役だけだったが、一昨年から余興も披露している。今回の演者は2人。サンタの衣装でひげダンスをまねてマジックと、中に入れた丸めた新聞紙が遠心力でこぼれないようにバケツを回す寸劇を演じた。
利用者は笑ったり手をたたいたりと大喜び。「こんが、わーけ(若い)とき、あったんだいの」と言い、「ありがとうございます」と手を合わせて感謝する人もいた。
初めて余興の舞台に立った青年部の家具店経営山田隆さん(35)=燕市下諏訪=は出演前に控え室でリハーサルし、「緊張してます」。しかしいざ舞台に立つと「イエー!」とノリノリで演じきったものの、4回立て続けの演技に「意外に疲れます」と上気してほおを赤くして笑顔だった。