平均年齢40歳以上のバンドが対象のアマチュアバンドコンテスト「熱血!オヤジバトル」の決戦ライブの出場バンドが27日発表され、『燕三条カレーラーメンの歌』でエントリーした燕市のトリオバンド「矢代秀晴 & South Hills(サウス・ヒルズ)」が出場を決めた。県央地域からの決戦ライブ出場は初めて。
今回で第15回のコンテスト。先に西日本、中日本、東日本の3ブロックに分けて第一予選通過バンドを対象にネット投票が行われ、各ブロックの最多得票の3バンドの出場が決まった。その後に行われたNHK審査でさらに4バンドが選出され、決戦ライブにのぞむ7バンドが決まった。
「矢代秀晴 & South Hills」は、東日本ブロックのネット投票で630票を獲得しながら「HOST」の650票に次ぐ2位に泣いたが、続くNHK審査で4バンドのうちのひとつに選ばれた。オヤジバンドの甲子園といえる決戦ライブは来年2月12日、福岡県福岡市・福岡サンパレスホールで開かれる。
「矢代秀晴 & South Hills」のメンバーは、いずれも燕市に住むボーカルでギターの矢代秀晴さん(47)=南6=をリーダーにベースでコーラスの大原啓三さん(41)=南1=、ドラムの川上卓之さん(31)=殿島2=の3人バンド。矢代さんは昨年、燕三条ラーメン王国でリリースしたCD「カレーラーメンの歌」を作曲し、歌っている。
第一予選通過は43バンド。矢代さんは先に発表されたネット投票で1位を逃し、NHK審査でチャンスを残したものの、「さすがにあのなかでは厳しいかな」と思っていただけに、喜びもひとしお。決戦ライブでは「ここまできたら優勝をねらいます。皆さんからもいろんな声を聴きながら演奏をブラッシュアップしていきたいですね」とやる気満々だ。
この決戦ライブを最も喜んでいる人のひとりが、燕三条ラーメン王国の国王、会社役員梨本次郎さん(38)=三条市東本成寺=だ。矢代さんや高校生とともに「三条カレーラーメンの歌」をつくり、地元専門学校生のデザインも頼んでそのCDを完成させ、さらに子どもたちと「カレーラーメン体操」までつくった。
燕三条JC理事長だったが時代から燕三条ラーメンを生かしたまちづくりやまちのPRを図ろうと有志で燕三条ラーメン王国をたちあげ、先のネット投票では自身がかかわる団体などをフル動員してネット投票を呼びかけた。梨本さんなくして今の矢代さんの決戦ライブ出場はない。
福岡での決戦ライブには「もちろん行きます」と梨本さん。現地でひとりでも多くの応援の声を届けようと観覧ツアーも目論む。「この曲にかかわったいろいろな人たちの思いや郷土愛がぎっしりつまった曲での決戦ライブが何よりもうれしい」とバンドメンバーのように喜ぶ。すでに壮行会の計画も頭のなかにあり、決戦ライブへ向けた新たなプロジェクトが始まった。