女子に愛される三条市内の店舗がひと目でわかるマップがあったらと、三条市内の手芸用品店を経営する女性のこだわりを詰め込んだ「SANJO tour MAP」が昨年末に完成した。
横長のマップで、観音開きのように四つ折りにたたむとB6判サイズになる。内側の4面に文字通りの「Café & Restaurant」、手芸や花、ワイン、料理などの専門店「Speciality」、洋服や靴、ビンテージ家具の「Fashion」、ヘアデザインとネイルの「Beauty」、そして中心市街地から少しはずれたところにある「ちょっと足をのばして」の5つに分類してあわせて24店舗を掲載する。
各店舗の外観と店内、商品の写真とともに、ひとことコメント、住所、電話番号、営業時間、休業日を収録した。そして各店舗の位置を記したイラストマップを掲載。女性誌の中綴じ付録をイメージし、マットな紙にオーガニックなテイストのイラストやカラーでデザインで、保存版として持ち歩きたくなるおしゃれな仕上がりだ。
このマップを企画したのは、一昨年4月にオープンした手芸用品店「BonBon(ボンボン)」=三条市旭町1=で企画を中心に担当する加藤はと子さん(36)。完成したマップを手に「お客さんから、こんなマップがないかと聞かれて、1年前以上前から考えてました」と喜ぶ。
三条市は、まちなかのにぎわいを取り戻そうと昨年は毎月、地産地消イベント「三条マルシェ」を開いた。加藤さんはその企画、運営に携わったこともあって市とのつながりが多いこともあり、マップ制作を市に相談したところ、中心市街地活性化事業で10万円近くの補助金を受けられることになった。
掲載店からは1店舗5,000円の協賛金を受けて2万部を作成。掲載店をはじめ、市役所や商店街で配布しているほか、市外でも配布してくれる場所を探している。
マップには加藤さんのこだわりが詰まっている。掲載店は加藤さんがふだんから良く利用している店舗から選んだ、いわば「はと子セレクション」。「観光地っぽいイメージ」も意識し、「見た目とコメントが命」と捨てがたい見て楽しいデザインにし、コメントは店舗任せにせず、加藤さんが書いた。
24店舗のうち半分はここ3年以内にオープンした新しい店舗で、さらにうち7店舗は三条市の中心市街地活性化事業の助成金を受けて開店した。
市の事業が少なからず好影響を与えた。こうした店舗で特徴的なのは、市外から訪れる客が多いこと。加藤さんが客からお勧めの店を聞かれることも増え、店の場所を説明するものがあればと、マップ作成のきっかけになった。
マップの評判は上々で、国定勇人三条市長も出来栄えに太鼓判。加藤さんにとっては「わたしがいちばんほしかったマップ」。次は「わたしじゃない人が編集長で、男性、高齢者、妊婦といった新しい視点で作ってシリーズ化したらおもしろいかな」と一段落しつつ波及効果にも期待している。このマップに関する問い合わせは三条市中心市街地エリア情報紙まちなか編集部(電話:0256-32-6200)。正誤表は次の通り。
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