三条市立条南小学校(星野孝好校長・児童349人)では20日、児童に食べ物や食に関わる人々への理解や感謝の心を深めてもらおうと生産者等交流会を開き、給食で食べる野菜などをつくる生産者や給食調理員を招いて生産の様子などを聴いた。
午前11時半から全校14の学級ごとに行った。有機栽培米、コマツナ、ダイズ、サツマイモなど野菜の生産者と、同校の給食を作る嵐南学校給食共同調理場の職員がそれぞれ1人か2人ずつに分かれて、各教室で児童と交流。生産の苦労や作業の様子、子どもたちへのメッセージなどを話してもらい、それぞれの学級の趣向で交流し、給食で会食を行った。
2年2組(児童22人)では、コマツナを生産する三条市岩淵、内山敏雄さん(61)と嵐南調理場の長沼和成さん(32)の2人が参加。内山さんは、コマツナは夏場は種をまいて30日ほどで収穫できるが冬場は4か月もかかること、夏場は虫が出て作りづらいことなどの対策、安全安心の生産方法など低学年にわかりやすいように話し、「食事は野菜や肉、魚などバランスよく食べることが大切」、「安全なコマツナを一生懸命作りますから、残さず食べてください」と話した。
2人の話のあとには児童から次々と質問の手が上がった。嵐南調理場では児童生徒3,000人分の給食を作っていると自己紹介した長沼さんには、「鍋の大きさは?」、「(野菜など)切るのは大変ですか?」。両手を広げて「これくらいかなあ」と直径約1.5メートルの大きさを表現した。
野菜を切る作業は基本は機械だが、玉ネギの場合だと皮むきを機械、そのあとの芽と根の部分を切り落とすのは手作業、さらに機械で切る。3,000食余りのカレーでは玉ネギ100キロを使うから「大変です」。
児童たちは、「あ〜虫がでるんだ〜」とうなずいたり、鍋の大きさには「え〜っ!」と声をあげて驚いたりしながら話を聞いた。続いてフルーツバスケットならぬ「野菜バスケット」のゲームを全員で楽しみ、内山さんと長沼さんを囲んで給食を食べた。
地産地消を進める三条市では、毎年、小中学校での「生産者等交流会」を開いており、今年度は16小学校と1中学校が実施している。