燕署(五十嵐喜一署長)は1日午後4時から同署で振り込め詐欺被害防止推進員委嘱式を行い、振り込め詐欺の被害防止の広報や防犯指導を呼びかけるボランティアの推進員10人に委嘱状を交付した。
推進員の任期は1年で、委嘱した10人はいずれも前年からの継続。うち9人が出席し、五十嵐署長から一人ひとりに委嘱状を手渡したあと、推進員を代表して燕市自治会連合会の田辺一郎会長が「燕市民が被害に遭わないよう、積極的な広報活動を推進し、市民の防犯意識の高揚を図り、安全で安心なまちづくりに貢献することを、ここに宣言致します」と振り込め詐欺撲滅宣言書を読み上げ、五十嵐署長に手渡した。
推進員の力を借りて「振り込め詐欺に対する国民、県民の警戒心、抵抗力の強化と撲滅に向けた機運の醸成を図っていただきたい」と求める一方、振り込め詐欺のシステム化が進み、逮捕されるのは「出し子」と呼ばれる末端の現金の引き出し役にとどまることが多い、弱者がねらわれていることを憂い、「口コミで被害に遭わないよう広報をお願いしたい」と地元の人たちの力に期待した。このあと推進員の研修も行った。
同推進員制度は、平成20年度から県警本部が取り組んでいるもので、各署管内で推進員を委嘱し、昨年7月22日現在で県全体で431人を委嘱。振り込め詐欺被害を防ぐため、推進員からは日常の生活や事業活動の一環で、口コミや会合などの場面で広報啓発活動をしてもらい、これまでの広報では行き届かなかった市民にも理解、浸透させ、さらなる被害防止を図っている。
燕署は平成21年1月からこの制度に取り組み、今回で4年目。同署管内でオレオレ詐欺でキャッシュカードをだまし取られた被害が2件あり、被害額はなかったが、融資保証金詐欺が2件あり、被害額は102万円。振り込め詐欺全体で昨年より2件、被害額で95万円増加した。推進員は五十音順で次の通り。敬称略。