「節分」の3日、三条市・法華宗総本山本成寺(石丸日然貫主)はことしも節分会を行った。寒波と吹雪で本堂の中にまで雪が吹き込む大雪に見舞われ、名物の鬼踊りは昨年を1万人下回ったものの2万人(主催者発表)の人出でにぎわった。
「立春」前日の春を呼ぶ行事だが、ことしは強い冬型の気圧配置による大雪で、午前9時の積雪は65センチ(三条市消防本部南分遣所観測)、日中も氷点下の気温が続き、真冬日に。前日に境内などの除雪作業を行ったものの、朝から再び降り始めた雪に、再びすっぽりと覆われたなかの節分会だった。
鬼踊りは午後1時と3時からの2回、本堂で行った。ことしは、昨年3月11日に発生した東日本大震災罹災者追善供養、地震や水害など災害からの復興祈願もあわせて、石丸貫主をはじめ山内寺院住職が読経、参拝者の頭上で木剣を打ち鳴らして厄災をはらい、鬼踊りが始まった。
どらやほら貝の音とともに、赤、黄、黒、緑、青の5色の鬼と三途川婆たちが、子ども連れのお母さんや家族連れなどでぎっしりとなった本堂に設けられた3つの舞台で大暴れの鬼踊りを披露。最後に参拝者が升に入れた豆を「福は内」と一斉にまき、鬼たちは「ばらばら」とぶつけられる豆と僧兵に懲らしめられて退散。境内を雪まみれになって鐘楼堂に入り、一発ずつ鐘をついて改心した。
1回目の始まった午後1時の気温は-0.9度で、鬼の吐く息も白かった。鬼踊りが行われている最中にも雪は強く降り、参道で2回目を待つ人たちの傘や帽子はあっという間に白くなっていった。