燕市産業史料館では、3日から19日まで「松浦靖 世界のスプーン展 第2章〜スプーンで巡る世界遺産の旅」を開き、30年間に渡って世界中の観光地などで売られている土産用のスプーンを集めている松浦靖さん(75)=京都府京田辺市=のコレクションを展示する。
松浦さんは同志社大学職員だった時代からこれまでに世界111カ国・地域の2,500本のスプーンを収集した。同史料館は2009年にも松浦さんのコレクション展を開いており、松浦さんの作品を展示するのは3年ぶり2回目。今回は世界遺産が描かれたスプーン約200本と新たにコレクションに加わった6カ国の約70本も展示する。
金属製はもちろん、陶器製や木製もあり、明らかに装飾用のしゃもじより大きなスプーンもある。スプーンに描かれたモチーフは親しみのある国ならイギリスのロンドン、エジンバラ、カンタベリー、アメリカのフィラデルフィア、自由の女神、オーストラリアのオペラハウス、グレートバリアリーフ。
さらにフランスはエッフェル塔や凱旋門、ドイツはベルリン、エジプトはスフィンクス、ブラジルとアルゼンチンの国境をまたぐイグアスの滝、キューバはハバナ、イタリアはピサの斜塔、ハンガリーはブダペスト、中国はパンダと、誰もがイメージするそれぞれの国の町や名所、名物をスプーンに描いている。
一方で、モンテネグロ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、アルバニア、アルジェリアなどは、どこにあるのかを知る人も少ない国のスプーンも。現地で買ったポストカードや土産もいくつかあわせて展示する。いずれにしろ、スプーンを順番に見て回って世界遺産の旅の雰囲気を味わえるスプーン展となる。
また、スプーンに描かれたデザインなので絵柄や文字が小さい。ディテールにも情報が詰まっており、老眼の人は老眼鏡持参で鑑賞するのがお勧めだ。5日は午後2時から作品解説会を開き、松浦さん本人がそれぞれのスプーンを入手したときのエピソードなどを話す。
毎日午前9時から午後4時半まで開館、会期中は月曜の6日と13日が休館。入館料はおとな300円、子ども100円で、土、日曜と祝日は、燕市内の小学生と付き添いの保護者1人が無料になる。問い合わせは同資料館(電話:0256-63-7666)へ。