バレンタインデーの14日、つばめ福祉会が設置するグループホーム仲町=燕市白山町1=に併設された地域交流スペース「つばめの茶の間仲町」でバレンタインデーコンサートが開かれ、集まったお年寄り50人余りはサクソホンとキーボードの生演奏を鑑賞し、地元商店街協賛の抽選会も楽しんだ。
出演は、サクソホンの五十嵐文さん=新潟市中央区=とキーボードの地濃貴子さん=同市東区=の2人でつくることしで4年目のユニット、フルール。昭和の懐メロをはじめ、演歌やクラシック、タンゴとアンコールを含めて12曲を演奏した。
会場を訪れたのは、グループホーム仲町の利用者18人のほか、近所のお年寄りや、つばめ福祉会が設置するほかの施設の利用者など。『憧れのハワイ航路』や『北国の春』では手拍子してサクソホンが奏でるメロディーにあわせて自然に歌が口をついて出て、歌声喫茶のような大合唱になった。
『熱き心』を紹介すると会場からは「小林旭らね」。『キヨシのズンドコ節』では「キヨシ!」と合いの手もばっちり。一方で知っている人の少ないベートーベンの『メヌエット』やモーツアルトの『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』にもじっくり聴き入り、アンコールを終わると「あー、よーできた!」と感謝の声を上げていた。
その後は燕市宮町商店街と燕大通商店街の提供した賞品が当たる抽選会を行い、バレンタインデーということで地元の飴屋本舗から一口ずつチョコレートの試食も。気が滅入るような大雪の日が続いていたが、この日は晴れ間も広がり、時間を忘れて気分をリフレッシュしていた。
フルールは各地で演奏会や保育園、福祉施設への慰問を行っており、つばめ福祉会の施設へもこれまで何度も訪れている。グループホーム仲町は、利用者や地域にバレンタインデーのサービスをと初めてバレンタインデーコンサートを開き、フルールに出演を依頼した。
フルールの五十嵐さんは「温かく聞いてもらえてありがたいです」と喜び、コンサートを最初から最後まで見たつばめ福祉会の岡田健一理事長は「評判のいい施設を目指してます。やっとここに来れたと言ってもらえるのが本当にありがたい」と話していた。