老舗の和洋菓子店「飴屋本舗」=遠藤重治店主・燕市燕=は16日、ことしも同店で製造している天神講に供える粉菓子のセットを燕市に寄付した。
寄付した菓子は、天神講の主役、天神こと菅原道真をはじめ、松竹梅やタイ、エビといっためでたいもの、そしてモモ、ブドウ、ナシなどをかたどった12種の粉菓子のセット。それとことし新発売した道真と同店地元の戸隠神社の「合格守」のセットで、店主の遠藤重治さん(55)が市役所へ持参して鈴木力市長に手渡した。
天神講は、道真の命日、2月25日にあわせて学業成就や受検合格を祈願する行事。燕市内の菓子店は天神講に供える菓子を作っているのが珍しく、燕市は市のPRにと昨年から天神講の菓子にフォーカスして取り組んでおり、飴屋本舗は昨年に続いてPRの礼にと菓子を届けたもの。ことしも総務課秘書係前のカウンターに飾った。
この日の夕方、遠藤さんは店内で天神講の菓子の袋詰め作業に忙しかった。市のPR効果は確実に売り上げにも表れており、「おかげさまで順調です」と遠藤さん。道真と戸隠神社の「合格守」のセットは1セット1,100円で30セットの限定販売だが、売れ行き好調。戸隠神社境内には、拝殿に向かって左に道真をまつる天満宮の社もある。
同店が作る天神講の菓子は粉菓子が基本だが、実は生菓子版が存在する。めで鯛(1,380円)、りんご(580円)、桃(同)、きのこ(同)、バナナ(480円)の5種類ある。
ただ、生菓子は日持ちがしないので、同店前で開設される3・8の定期市にあわせて18日と23日だけの販売。売れきれしだい終了のレアスイーツだ。粉菓子は板に立体感をつけたような造形だが、生菓子は完全な立体。「リンゴやモモは、本物そっくりですよ!」と胸を張る遠藤さん。当日のお楽しみだ。