地元の既存のステンレスエコカップと包丁のパッケージをあらためてグラフィックデザイナーがデザインし直してみたらと、燕三条地場産業振興センターは15日から28日まで「新潟DNA『リ・デザインエキシビジョンIII』」を開き、リデザインされた作品を展示し、抽選で賞品が当たる人気投票も行っている。
同センター「メッセピア」の展示即売場と燕三条駅2階の「燕三条Wing」の2会場で同時に開いており、両会場それぞれでエコカップ27点、包丁パッケージ23点の計50点を展示している。
エコカップは、燕市の金属研磨の共同受注グループ「磨き屋シンジケート」が手掛ける人気商品。包丁パッケージは三条市の義平刃物が作る包丁3種類のパッケージ。あらためてデザインされたステンレスカップは、イラストをはじめドットやライン、ワンポイントや総柄、白、赤、ブルーなど、シンプルなものからポップなものと、幅広いアイデアが詰まっている。
包丁パッケージも赤や黄など斬新な色が目を引く。墨で描かれた文字や絵、木目調、紙を使って包むようなデザインなどが並び、現代アートを見るようだ。会期前の14日に展示作業を行っているときから来店客が作品をのぞき込み、「かわい〜」と思わず声をあげる女性もいた。
人気投票は2つの課題から「思わず手にとって買いたくなる」作品を3点ずつ選び、コメントや世代を投票用紙に書いてその場で投票し、来場者から順位を決めてもらう。投票した人のうち抽選で20人にミラー仕上げのステンレスエコカップか三徳包丁をプレゼントする。
新潟DNA「リ・デザインエキシビジョン」は、地元企業と地域で活躍するデザイナーのビジネスマッチングを実現し、新たな価値を創造しようと毎年開かれている。同センターと県内の5つのデザイン団体と連携して今回は燕三条地域で作られ、すでに販売されている2つの商品を、「思わず手に取って買いたくなる、リ・デザイン」をテーマに県内で活躍するグラフィックデザイナー26人が参加して、デザインをを見直し、提案した。
投票は得票の多かった順にそれぞれ5位以上を入賞とし、さらに磨き屋シンジケートと義平刃物が選ぶ1点ずつの特別賞を決め、3月1日から6日まで両会場で入賞作品を展示する。
会場を2つにしたのは市場調査を兼ねている。地場産センターは観光客、駅構内の「燕三条Wing」はビジネスマンや学生なと客層が違い、年代や性別も異なり、それらがどのように結果に反映されるかも分析する。
人気投票の受け付け時間は地場産センター新潟DNA「リ・デザイン エキシビジョンIII」は、同センターと県内の5つのデザイン団体と連携して開催している。新潟DNAは「新潟デザイン・ネットワーク・アソシエーション」の略称で、新潟の遺伝子をデザインの力で活性化させる意味合いをもつ。地域資源を掘り起してデザイン力を強化するため、商品の特徴や使用方法を広く伝えて販売促進につなげるため、既存の2つの商品をグラフィックデザインの観点から見直し、提案しようと開いている。展示即売所前が午前9時半か午後4時半まで、燕三条Wingが午前10時から午後6時半まで。