2回目の「さんじょうワクワク未来トーク」が19日、スノーピーク本社=三条市中野原=で開かれ、主にSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)でつながった三条市周辺に住む34人が参加してフェイス・トゥ・フェイスでつながり、コミュニケーションした。
studio-L代表取締役でコミュニティデザイナーの山崎亮さんを講師に1月、三条市で開かれた「三条まちなかトークライブ」の振り返りに始まり、会場を提供したスノーピークの山井太社長の講演のあと、参加者で自由に意見交換した。
講演で山井社長は、自身より一回り以上若い次代を担う参加者たちに託したい言葉を伝えた。「世界中に150人以上の社員がいますが、僕のために働いている人はひとりもいません」ときっぱり。「The Snow Peak Way」とうたうミッション・ステートメントの実現のために働いている。
「つなぐ」ことをテーマにしているが、つながり方が大切で、スノーピークというプラットホームに人と人、客同士がつながっていった歩みを紹介した。
未来を可視化することの大切さを強調した。1999年発行の社内報「Speak Now」で山井社長が「ある日、突然、飛び込んきた未来からのメール」という設定で寄稿した。そこに書いたのは、2004年の未来の自分から当時の自分へのメールだ。
下田地区の山手に広がる3,000坪の敷地に本社、キャンプフィールドを建設。北海道から九州まで全国から熱狂的なファンが訪れているというようすを詳しくつづった。実際には本社移転は2011年だったので7年遅れたが、その分、規模は5万坪に拡大した。「はっきりと僕の頭の中に明確化し、視覚化」されており、視覚化は「やった方が確実に未来が手に入ります」と参加者に勧めた。
「自分にできることとできないことがある」ことや、ビジネスパートナーとはフィロソフィーを共有できることが大切なことを自身が経験した事例とともに話した。可視化など「自分のできることから始めましょう」と励ました。
最後の意見交換は車座になって行った。34人が自己紹介するだけでもいくら時間があっても足りないので、発言したい人から自由に発言してもらったり、発起人の三条市グリーンスポーツセンターセンター長、鳥羽和明さん(37)がファシリテーターの役割を果たし、話を回した。
鳥羽さんは「皆さんが自然につながり、このなかで新しいグループができて何かを始めてもらっても構いません。むしろ大歓迎です」と有機的なつながりに期待。それぞれが仕事を中心に考えてることや
それぞれの仕事を元にした話が中心。農家の人は、「東京に行けば売れるが、そろそろその流れが逆になってもいいのでは」と言う人もいれば、「三条の魅力はやっぱり人なのかな」、「行政は足かせになっているとばかり思っていたが、そうでもないことに気付いた」などと話す人もいて、話が尽きなかった。
「さんじょうワクワク未来トーク」は、「おもしろいことを考えている人が集まり、おもしろいことをやっていこう」をコンセプトに昨年12月に第1回が開かれた。前回は23人が参加したが、今回はその5割増しに増えた。
このあとも3月4日に三条東公民館で「三条まちなかトークライブ2」、4月8日に三条商工会議所で「さんじょうワクワク未来トーク」がすでに計画されている。着々と「ワクワク」の培養が進んでいる。