外山産業(株)=外山晴一社長・本社三条市南四日町4=は20日、三条市嵐南公民館で地震に対する設備や装置の「KG構法(制震)、土嚢減震、免震装置研修会」を開き、同社顧客の総合建設業者や同社社員など約50人が参加し、地震の揺れから建物などを守る設備や装置の3つの分野のスペシャリストから話を聴いた。
外山社長は開会のあいさつで、「従来から安心安全、防災といった商品づくりを志向してきたが、昨年の3.11東日本大震災から、いっそう、その志向が強くなったと感じている」と話し、グループ会社の(株)グリーンライフ=三条市帯織=の倉庫を、建物では全国初となる「土嚢減震工法」で建設すること、また、商品開発など、地震に関連した同社の取組などを説明した。
研修は3つのテーマをその分野で国内トップレベルの講師を招いて行った。テーマ「KG構法について」の安藤建設(株)建設本部の野中康友技術部長は、日本構造学会に所属する構造の専門家で、制震、耐震、免震のエキスパートであり、KG構法の開発者。
「土嚢減震の試みについて」の講師(株)タケウチ建設の竹内謹治社長は、地盤改良隊及びべた基礎からなる建築物の基礎の構造ならびに地盤改良べた基礎工法・TNF工法(軟弱地盤特殊基礎工法)を開発。
「免震装置について」の講師(株)NewsT研究所の石山祐二社長は、日本構造学会や日本地震工業会など多数に所属。元北海道大学教授で、退官後に建築物の耐震・免震などのコンサルタントを行う同研究所を設立した。
3人のスペシャリストがそれぞれ、開発経緯や特長、また、東日本大震災を経験した事例なども紹介しながら話し、参加者はメモを取るなどして聞いていた。
グリーンライフの倉庫の建設は、6月末頃の完成を目指して雪解けを待っての着工となるが、その工程を見学できるようにする。また、帯織地内の外山産業倉庫敷地内に免震装置を使った危険物倉庫も新築する。